27 mars 2008        
只今 ロシア 上空
     
里帰りをする前に、更新したいとぎりぎりまであきらめなかったのに、だめだった。で、今、飛行機の中。離陸間もなく、出される食事を待ちきれなくて、自分で作ってきたおにぎりをひとつほおばる。選べるメニューから 洋食の鶏の料理を頼み、しっかりいただく。いつになく今日の料理はおいしい。特にデザートのリンゴのクランベリーがすごくおいしくて、驚く。まわりを見渡すと、おかずを残している人も、このデザートだけはちゃんと残さず食べているという人がほとんど。おいしいと感じる物には個人差が多少はあるけれど、誰が食べてもおいしいと感じる味のバランスはあるんだなと思う。そしてそんな風に感想を述べている自分が、多少なりとも料理人のはしくれになっているような今までにないような不思議な自覚をする。私の席は 窓際の両側の席ではなく 真ん中にある席の通路側。最近はいつもここを頼む。出入りもしやすいし、比較的 間の一席が空白という場合も多いので 意外にすごしやすい。といっても、ほんのわずかなことだけれど、長時間のフライトではこういう何でもないようなことで違ってくる。今回は 満席。となり席がどんな人になるかも気になるのだけれど、 今回はフランス人でも日本人でもない。見たところ、孫娘とおじいちゃんという感じ。二十歳そこそこと思われる娘さんはおじいちゃんの面倒をかいがいしくしていて、日頃忘れている家族の暖かさを感じちょっと胸が熱くなる。というのも この体格のいいおじいちゃんは病気の後遺症があるらしく 右手は完全に自由がきかない目もそれほど見えない感じ、言葉もフランス語は話せないし、その娘さんがまわりのコミュニケーションをとっている。食事も自分は後回しで、おじいちゃんに食べさせてあげている。スチュワーデスもその状況を把握しさりげなく、暖かい目線で彼女にどうすればよいかを尋ねている。必要最小限でいながら、思いやりが感じられ 見ているだけの私も一緒にこの状況を受け入れられる心地よい空気だ。しばらくして、その娘さんに どこまで行くのかを尋ねると ニュージーランド方面のようだ。パリ 大阪を行き来する飛行機の中には、どう見ても日本に滞在はしそうにない、乗客がいるが、そのほとんどがオーストラリア 方面への乗り換えで 日本に立ち寄るケースが多い。考えても気の遠くなるフライト時間だ。ほぼ私の倍はかかる。なので12時間弱のフライトはたいしたことはないと 自分に言い聞かせる。今 座席の前にある画面では、ロシア上空 ちょうど インドの上あたりを 飛んでいる。パリを出発するときのアナウンスでは 離陸後5時間後当たりで、飛行機の大きな揺れが予測されますといっていたのがこの当たりということのようだが、今のところ 揺れは感じられない。 とうとう フランスを離れたという実感が少しづつわいてくる。あ〜〜〜 それにしても よく働いた1年だった。区切りのないまま走り出し、物理的にパリから離れない以上、切り離せない状況だった。私の留守中の厨房の仕事の引き継ぎも、しつこいぐらい確認をし、伝えたので、大丈夫だと思う。一生懸命私についてきてくれたもう一人の料理人には本当に感謝している。無我夢中で厨房を二人で受け持ち、約4ヶ月、最初の頃の不安は今は、全くなく逆に 日本では踊りの仕事を始める私に、大丈夫だからと、私には平気そうな顔して冗談を言ったりしているが、本当は かなりプレッシャーだったようだ。日頃から、彼には うちの厨房では どちらが上というのではなく、そのときできる人間がやればいい、だから 私も ゴミの処理もするし 何だってする。始めは気を遣っていたけれど いまは そう言うことの意味も体で感じてくれている様子。彼との仕事はとても好きだ。オットより一緒に過ごす時間が長く、一緒に切り抜けてきた戦友のような愛着もある。結果的に 料理も踊りの仕事も ほんとにまわりに恵まれている。そう言う支えがあってなりたうことだとつくづく思う。今回の私の帰国は なにを隠そうオットが 一番 堪えているようだ。出発の1週間前当たりから、1ヶ月半かーー。と ことあるごとに ため息をつき始めていた。やっぱりちょっと長かったなーー でも 1ヶ月だと仕事だけで終わってしまうので 今回だけは無理を言って頼んだ。仕事に追われている毎日はお互いに余裕がなく、喧嘩が絶えないのだけれど、離れると寂しくなるものです。オットがフランス人だという意識は普段はあまりしないけれど、出発間際になって彼の言う話を聞くと、あ〜〜これは 日本人は言わないぞーー という会話がある。日本人男性に多い威厳やもったいぶることもなく、ストレートに自分の思いを伝えてくる。もちろん個人差はあるものの 私が見たところ、多くのフランス人は 人からどう見られるかという体裁よりも、正直にぶち当たってくる見ようによると、子供っぽくさえ思えるそういう隠さないところがあって、憎めない。そう言うところは とても好きだ。 同じ料理人仲間にしろ、店に来てくれるお客さんにしろ、私のいなくなる店がどうなるのかといった反応で話しかけてくる。留守中の店の心配より、そういう風に見てもらえるまでになったこの1年を振り返り、自分でもよくやったと言う実感の方が沸く。
路上 クラシック

街を歩いていると、どこからともなく、いろんな種類の音楽が聞こえてくるのも、パリの楽しいところ。今日訪れたサンジェルマンデプレでは 若い女性二人のデュオ チェロ と バイオリンで 奏でる バッハの調べ 何度聞いても飽きない私にとっては 静かに自分を取り戻せるようなテラピー効果のある音楽 二人の表情も とっても素敵でした。
伝統

フランスのバレエ用品の専門店 レペット。オペラ座のそばにある老舗。今年創業60周年とかで なにやら 催しものもある様子。これは 店のウインドウ。やっぱり これが本場と思わせる重厚な趣。
 

日本に戻ってきて、まもなく母がこんなものを見つけたと私に渡してくれたのが、左の写真。私が幼い頃に父に宛てた置き手紙らしい。聞くと母は風邪で寝込んでしまい、夜遅く帰宅する父に書いたらしい。まず、字が汚い。といっても字を覚えたての頃だからこんなものかもしれないが、自分が書いたとは思えない。漢字は上と下(下さい)のみ。どうも小学校2,3年のものらしい。

  ”おとうちゃんへ
  めだまやきをつくってたべてください。
  たまごはせんたっきの上にあります。
  めざしもやいてたべてください” 

とある。父のことを おとうちゃん と 呼んでいた自分を想像するが、違和感がある。そんなものか。ふぅ〜〜ん。幼いながら、風邪で寝込んでしまった母に変わり、食事の担当を引き継ごうとしているけなげな思いが感じられるではないか。父にもこれを見せると、記憶にないという。まーそんなものだろう。母も私もそんな記憶はまったく残っていない。でも これを見つけた母が、そんな紙切れを大切にとって置いたのにはそれなりの思いがあったに違いない。今はフランスでフランスの人を相手にご飯を作っている私も、こうして小さい頃から種を育んでいたのかもしれない。面白いではないか不思議ものである。この紙切れひとつで、その頃住んでいた家の台所、卵を置いていたという洗濯機の位置がそれぞれの記憶の中では誤差があり、ああでもないこうでもないとたわいない会話が続く。それも フランスにいては感じることのできないまったりした時間。それにしても たまごとめざしかーー 時代背景が 今とは違うなーー。未だかつて 貧しいという経験をしたことのない私だけれど、その頃の食卓を思うと、知らないうちにどんどん贅沢になれてしまっているんだと感じる。ふと、立ち止まっていろんな思いにふける そんな ひとときでした(この紙切れを置いてる場所はこたつの上、右上に影になっているのは 伊予柑です )

 

 


03 mars 2008        
おひなまつり そして・・
     

やぁ〜 何かのきっかけがないと更新しづらいくらいに 放置状態が続いてしまいました。元気でがんばっているには違いないのですが、今日こそは!なにか書いているかと思って こちらに来ていただいている方がおられると思うと申し訳ない気持ちでいっぱいです。といってもそう言うだけで何もできないんですが・・。それで今日はそのなにかのきっかけに 引っかけて 勢いつけて登場致しました。単純に 3月3日 おひな様 がきっかけ?かというと 不正解であります。今日はうちら夫婦の結婚記念日という奴です。すごいですね 8年目に突入です。昨日 正直 8年を口にしてみて 自分でもびっくりです。二人で一応、シャンパンなんかを飲んでふぅ〜ん そんなたつんかーー と 呆然としていました。毎日 走り続けているので、こういうトーンになれることが少ないため、妙に感慨深いものがありました。今頃になって?二人で話していると、8年前、なんとパリの15区の区役所で結婚式を挙げたときの証拠写真が一枚もない。私が人に頼んで撮ってもらったビデオがあるだけで、誰も写しもしなければ 頼んでもいないのです。このいい加減さ。驚き!その上 その事実を確認したのが結婚8年目の今日なのです。結婚式というものがいかに 重要ではないという捉え方をしていたのがよくわかる状況ですなーー。式よりも その瞬間から始まる現実に立ち向かっていたわけで、気が付くと8年になってしまっていたというわけ。誠に いろんな意味で めでたい! おはなしであります。と、今日の TOPICSの つかみはこのくらいにして、何度か今年に入って書きかけていたとぎれとぎれの近況をまとめてど〜んと 行ってみよう!

(1月14日 2008)夜仕事が終わって 家に戻り 自転車に鍵をかけていたときに、ちょろちょろと影が見え、よくみると 珍しいトラ猫。それもぷっくり太った貫禄がある。じーっとあちらも私を見ている。?? 何かに似てる・・誰かに似ている・・その答えが出てきて ふいてしまった。おい!渥美清だよ! そんなことがあるか!と 言われそうだが 腹巻きこそしていないけど まさしく寅さんだ!そうそう お正月といえば 寅さんシリーズの映画の封切りが恒例だったよなーーとか思い出して、これが今年初めてのTopicsのネタになったというわけ。写真が撮れなくて残念 (14 janvier 2008)


 

Mille crepe au citron

日本ではおなじみのミルクレープも 意外にフランスではこういう形では食べないようです。ごく普通に焼いたクレープにジャムや砂糖、バナナなどをのせておうちでいただくのが一般的。そこで 逆をついて店で出してみたらどうかなと作ってみたら、思いの外 評判いいのです。泡立てた卵白を加えた軽いカスタードクリームとレモンのきいたクリームを交互に重ねて フルーツソースを添えました。
 

(2月23日)ここまで 書いたまま放置状態が続いてしまいました。だめです・・・ めっきり 筆無精になっています。年賀状の返事はしないままだし、友達が減りそう。。気持ち引き締めないとねーー。ちょっぴり言い訳すると、愛用のカメラが一台が盗まれ、その後購入したばかりのカメラが故障して写真が撮れない状態だったのです。写真がなくても文章はかけるのであまり理由にはなっていませんが。
年末年始が いつ終わったのか?と言うような忙しさのまま今週もよく働きました。まったく一人で厨房を仕切っていた疲労に比べるとずいぶん楽になったものの朝10時から夜中12時までの仕事は楽ではありません。でも そんな中でももう一人の料理人と呼吸も合い始めて、やっと楽しくなってきました。そうなると 挑戦してみたいものに気持ちが進んでいくので まんざらこの仕事向いていないと言うことはなさそうだなと自負しています。家庭で家族の食事を担当している主婦の方と同じで、やりくりしながら変化をつけるこれがたいへんなんですね。ものは考えようで どんどんいろんなことやっちゃってます。中華もあり和食ありイタリアン フレンチ なんでもあり。でもつくづく日本の家庭で食べているもののバラエティーの多さには感心させられます。こちらでは 肉を焼いてサラダ とか 煮込み料理くらいで そこにもってきて 日本料理や中華料理を家で作ったりはしないし 日本人はマメですよね。レトルト食品やお総菜の店が流行っているけど そのメニューでさえすごい量ですから ほんとにすごい(23 fevrier 2008)。

冬の定番メニュー

食べたいけど  ちょっとカロリーが気になるラザニア うちのレシピはとってもヘルシーな材料でとっても好評です。
地下鉄に乗っていて、駅のホームで落書きを一生懸命消しているお仕事の人を見ました。落書きをする人がいなくなると この人は失業するんだなーと そんな風にみていました。仕事を増やすというのは 失業者が減るという風にも考えられるけれど、世の中には なくてもいいものや ない方がいいものもいっぱいあるんですね。う〜〜ん 真剣に考えると 眠れなくなりそうな結構奥の深い話だと思います。
 

年下の先輩(2月27日)

時々近況を伝えあう日本人同士のお友達がいて、その一人がまたお友達を連れて お店にお昼ご飯を食べに来てくださいました。来てくださった4人とも ご主人がフランス人で お子様がそれぞれ二人(お一人はまだおなかの中です)。たくましいなって思います。本当に大変なときはみんな泣きそうなんだろうけれど、こうやって話をすると なぜか笑い話になってしまう。みんなそう言う経験が肥やしになって大きくなっていると言うことだと思います。それで 話の中でみんなが声をそろえて共感したのが”フランスに来て笑うことが少なくなった!” っておはなし。共感し会える相手だからはっきり言えるけれど、フランス人のオットや友人には面と向かっては言えない話。日本の中でも関東と関西ではものの捉え方が違ったりして、そう言うことをおもしろおかしく語るのと同じようなものかもしれけどが、日々の生活で笑うことが少なくなると言うのはある時にはかなり厳しく辛いものだったりするものだ。そんな打ち明け話をして、おまけに大笑いして、久々にこんなに笑った!!そんな楽しい時間でした。(27 fevrier 2008)

このTOPICSで 幾度となく話に出ている私のあこがれの君 クマさんシェフが この2月の最終日で 今まで7年間いたブラッスリーを退くことになり、その最終日は仕事のあと うちのレストランで 一杯やりたいから 頼むよ!と 前から言われていて 少々 びびっていました。彼の下で一緒に仕事をしてる仲間達が続々とうちのレストランに到着、打ち上げパーティーとなりました。普段から よく知っているので彼の好きそうなものをおつまみにいろいろと用意し、そのあとは 全員で 食事しようとという話になり、”おいおい 話が違うぞ! 飲むだけっていってたのにーー”普通のお客さんもたくさん入っている中、そんなわけで大わらわの厨房でした。みんな料理人なので 肉の焼き加減もかなり細かく言ってくるし、プレッシャーだったのですが、皆さん 物の見事に平らげていただき、こんな貴重な場面での役割を果たせることができてとてもうれしかった。彼は しばらくは充電したいと休みを取ったり普段できない勉強をする予定だそうです。その日のあと早速の日曜には 彼の方から招待いただき 彼のお宅で彼の手料理をいただくことになりました。何度も食べた彼のレストランで食べるお料理とは違って、肩の力が抜けたほんとの家庭料理で、その素朴さと本来の彼の持つ味がそこにはふんだんに感じられて、言いようのない幸せなひとときでした。この仕事は本当にストレスも多いし、もちろん体力もいる仕事なので、いい仕事ができる時期というのはそう長くはないと言います。食事が終わり 日頃の疲れもあって みんなうとうとしながら のんびりとすごしました。人生にある節目というものを それぞれに感じ、終わることと 何かが始まることに対する素直な気持ちが その彼の料理と重なり、静かでありながら これからの何かを期待させる充実した時間でした。
私も いよいよ日本への帰国が秒段階に入ってきました。4月から指導するクラスのスケジュールもようやく決まり、内容を更に具体化する作業に入ります。と同時に 厨房をしばらく留守にするので、そのための引き継ぎや、仕込みをできる限り進めて、パリでの指導のクラスもあるし、また 飛行機の中で やっと落ち着くという毎年のパターンになりそうです。今年も桜が 見られそうです。春は 近いですね

こんなものかな8年目?

この写真を撮った時の状況を申しますと、私は厨房の仕事が終わりバーカウンターで、一息ついて ウイスキーのロックなんぞをいつものごとく飲んでいたわけです。すると 大胆に目の前のカウンターのお客様のカップルがいちゃいちゃし始めて そんな中で 今日は僕たちの結婚記念日なんだとオットが言ったために、勢いでとってしまったショットなのです。オットとのツーショットを ここで公開するのは 最初で最後よ〜〜ん。
 


26 decembre 2007        
山あり谷あり
     
パウンドケーキ

家で作るお菓子は 素朴で 愛情たっぷり感じられるものがいいです。家で料理をすることがめっきり少なくなり、オーブンの癖がつかみ取れなくなってしまっていました。一度目は おいしいのですが 気に入らなくて すぐ作り直すことに。レシピの分量を自分流に手を加えて、2度目はしっかり成功しました。このあたりのこだわり 間をおかずに作り直している自分がいて ああーー 仕事になってるぅ〜 と 一人であきれてしまいました。失敗は成功のもと。1年間ずーっとこんな調子でした。はちみつ 牛乳 ラム酒がポイント! じわーっと おいしい。今日は ほうじ茶でいただきます

 

お菓子を焼きたい!と思えるようになるくらい 元気になってきました。睡眠はやはり大切です。このところ4時間以上続けて眠ることがほとんどできなくて、熟睡できていないのがよくわかります。こういう管理も含めて、スケジュールを組まないといけませんね。

ちょうど夏休みあとに 一緒に仕事をしてくれることになった料理人というのが、ものすごく腕があるのに、他のスタッフの調和を乱すような言動が多くて、少々手に負えないところがあって、そう言うのに 振り回されていたのがそもそも 私の疲労の始まりでした。彼自身 自己流で料理を学びここまでの料理を作りこなせて、経営面でも興味深いアドバイスをしたりと、誰もがその才能を認めていたのですが、やはり才能だけではどうにもならないと言うことになってしまいました。ことある事に 私はそのやり取りについて行くための語学力を求められ、時には私から指示をしないといけないこともあるし、ひとつ新しいことをするためには、通常こなしている仕事がそれまでに目処がついていないといけないし、できたらできたで、それがお客さんにどう反応ができるかを見て、即座に判断をして行動していかないといけない毎日。家に戻っても 明日の段取りを考えると落ち着かない気持ちでいるのが 自分でもいやになったりしていました。そしてその同じ頃から、体調に変化があり 気になっていたのですが 見てもらうと更年期障害の症状らしく、はじめは 激しい頭痛から始まり、横になると激しく肩がつるような痛みがはしり もう どうなるんだろうというような感じでした。今度は のぼせがひどく 1,2時間おきに かーっと熱くなったかと思うと元に戻るような症状が続きました。それがなくなる頃から、腕がしびれはじめ 今は 指先の感覚が鈍くなってしびれた状態で、指の関節が痛くて物をしっかりと握ることができない状態が続いています。包丁を持ったり、大鍋を移動させたりと、普段何でもないことが動きづらいので、工夫をしてこなしているものの、面倒くさいのです。この症状は 6ヶ月ほど続くけれど 自然に引いていくものだから心配はいらないと言われたものの、仕事のストレスとのダブルパンチで なかなかきついものがあります。

 

いろいろあってその料理人にはやめてもらい、次の人が見つかるまでは、また一人で切り盛りしなくてはいけない状態が続きました。ピンチヒッターで 週末 手伝ってくれる人がきてくれたものの、なかなかずっと続けられる人が見つかるのには時間がかかりそうでしたが、ようやく12月にずっとうちで働いてくれる若い料理人が見つかり、現在はその彼と仕事を分担してこなしています。とてもまじめで、こつこつ仕事ができるタイプだし、何より物静かなのがありがたいです。少しずつチームワークもとれはじめて、ホッとしています。あとは この腕のしびれがとれてくれると いいのですが・・。とまぁ そういうこともあって ここに更新する意欲まではなかったというわけです。そんなことですから、さすがの私も疲れて 老け込んでしまったのではないかと思いきや、最近は この私の若さが 話題になることが多く、それなりに苦労をしているつもりだけど、そう見えないのはここでは ありがたいと思っていた方がよさそうだなと 思っています。”Chouchouは どうしていつまでも そんなに若いの? 何を食べてるの ? どんな化粧品使ってるの?”と聞かれるたびに ”忙しくて歳を取る暇がないだけ”と 答えています

       


25 decembre 2007        
何とか間に合った!
     

ほぼまるまる2ヶ月ぶりになってしまった。去年の今頃、オットの店で一緒に仕事をする決心をし、無我夢中で知らない世界に足を踏み入れ、まさに青春真っ直中のような、ドラマを見ているようなそんな毎日でした。最近は自分でも自分のしていることはすごいんじゃないかと思う。自分が望んでということならまだしも、正直仕方なくと言うこともあったから、人間追い込まれることってある意味、厳しいけど貴重なことだと思う。自分を見失わないこと 心を込めると言うこと こんなに大変なことだからどこかでそれを楽しむこと 怖がらずにまっすぐに あたりまえっぽいけど 初心を忘れずに 丁寧に仕事をすること 押しつけないこと 言い出したらきりがない たくさんの教訓を得たと思う。12月も暮れに近づくと暇になりやすいこの時期も 最後まで本当にたくさんのお客さんで賑わうようになり、何より私が始めた手料理を目当てに来てくれる人が驚くほどたくさんで 信じられない。そんな手応えを一番わかっているオットは 何とかその気持ちを形にしないとと思ったのか ちょっとすごいクリスマスプレゼントしてくれた。宝石にはあまり興味ない私ですが、今回のプレゼントは とっても気に入りました。仰々しくなく控えめな輝きが上品で デザインがシンプルでいてオリジナルなブレスレットです。ものすごく小さな粒だけどダイヤモンドが114個もついてるんです。いや〜〜 びっくりです。でもそのあとガックリきたのは もしお金に困ったらこれを質にだすといいよ なんてことをいうのです。ムードがない。ほんとに! でも 私が気に入った様子を見てホッとしていた様子でした。まーそのくらいがんばったと言うことなんでしょう。ありがたくいただくことにしました。で、昨日からこの大晦日までお店も休み。オットは南仏のお母さんのところに帰り、私はパリに一人残ることにしました。とりあえず眠りたいのと家の中を片付けたり、来年の踊りの仕事の計画を立てたり、レストランの新しいメニューをまとめたりと 普段できないことが山ほどあるので 今年は初めて一人でのクリスマスです。とはいっても 独身期間が長かった私にとっては気楽でいいと言うのが本音。一人で贅沢なご馳走 いただきました。イヴの24日の夕食は 前菜は私の好物を大皿に少しずつ盛り合わせて メインはホタテ貝のソテー シンプルにバター 醤油を少々 付け合わせは ブロッコリー。デザートは DALLOYAU の ミニブッシュドノエルです。翌日 今日のお昼は 見た目は普通っぽいですが、どれも材料の質が良く手を加えなくてもおいしいものばかり、サラダ仕立てにして 夕べの残りのワインと一緒にいただきました。それも つい先日私が見に行ったパリオペラ座の舞台の日の録画放送日なのでそれを見ながらの食事です。ちょっとお行儀悪いですが 一人なのでこれも許されるでしょうということで なかなか寛いでおります。日本は クリスマスが終わり、お正月準備で賑わう頃ですね。どうぞ皆様良い年の瀬をお迎えください。休み中 がんばって更新する予定です。では!

フルーツタルト

(前回の表紙の写真)季節の果物を使って今週のタルトとして店で出しているもの。今週は リンゴのタルトノルマンディー風 リンゴを少量のバターで火を通して リンゴのお酒カルバドスを加えてアルコールを飛ばし食感を少し残す程度に味付けをして タルトの生地に広げ アーモンドの粉を加えたクリームを流し込んで 焼くこと40分。お菓子作りも ずいぶん慣れました。
 
イヴの夜(前菜)

好きなもの盛り合わせ
イヴの夜(メイン)

ホタテ貝のソテー
DESSERT

ダロワイヨの プチ ブッシュドノエル
 
25日昼

バレエ鑑賞しながら お昼のひととき
もちろん 写ってはいませんがMichkaが横にいます

Opera de Paris

日本から来た友人が手違いで購入したチケットをいただき、久しぶりの舞台鑑賞(12月11日)。その日がテレビの録画の日で、今日はその録画放送の日。くるみ割り人形の全幕 これはPas de deuxの ラストのポーズ。
伝統の深さ

同じ舞台を 生の舞台と 録画の放送の両方を見ることが来ました。いやー やはりすばらしいです。いろんな意味で。
 


1 octbre 2007        
なんだか だらだら書いてみた
     

便利なものは利用するべきだと思うけど、ともかく 何事も変化が機械的な早さで 自然の流れまで 計算されそうだもの。そういうのがちょっと寂しいよなー。特に日本では わざわざ スローライフとかって 言う表現を使って 早けりゃいい!みたいな風潮を緩和しているんだよね。 ボーッとすることとか、待つことも いいよね。厨房でじゃがいもむいているときって、ちょっと楽しい。量たって キロ単位だから ちょっとした時間がかかるので いろんなこと考える。それまであわただしくこなしていた仕事もこの作業をきっかけに、自分を取り戻せたりもする。これも 踊りのお陰で 毎日同じことの繰り返しが、どれほど 面白いものかを実感している。毎日同じようで同じではないから 同じにすることの意味が もっと深いところにあって だからすごいと思う。きっと 文字も手書きにするとそういうことを感じることができると思う。自分のことはわかっているつもりでも、以外と知らないでいる。便利なものや手軽なものが増えると、自分でこなせているつもりで 注意深さがなくなって、知らないうちに 自分の無意識な部分が むき出しになってしまうことがあるんじゃないのかなーー。それも 笑って許せる範囲ならいいけどね。忘れちゃいけないよね。自分でできること できそうなことの範囲。

でんでんむし

庭のテーブルで発見!右のは マッチ棒なので 大きさがわかるでしょうか?すんごくちっちゃいんです。ちっちゃいと 可愛いって思えるけど、基本的に これ系の生き物苦手です。でも エスカルゴは おいしいです。矛盾してますか?
 

かといって、まわりのお陰とか思う必要もなくて、だいたいでいいから そういうことをわかっているほうがいいと思う。踊りで言うと 昔は トウシューズたって 作っているメーカーが日本に二つ三つしかなくて 靴は選べる状態じゃなかった。無理矢理押し込んで幅広とか 甲高とかそんなものさえなくて悲惨だった。あると言えば 完全なオーダーメイド これも注文していたけど べらぼうに高い。今はどうかっていうと、まだまだひよこちゃんレベルのバレリーナまで ”そのメーカーの靴はどうだとかこうだとか うんちくいってたりする。選べるようになった君たちは幸せだと思うけど、踊りは靴じゃないのね。足の指や足の裏の筋肉 からはじめって 自分の体を使いこなすことなのよね。つま先で立っていることがすごい!と言う風に見えるのは私的には、曲芸じゃないんだから×です。だから 靴のお陰で立っているくらいなら 素足の方がずっといいというのが 私の考えで もっと大切なのは 何かを伝えること 何かを表現することだと思っています。靴にクレームつける前に、体をつくりましょう!! って おばさんは思うわけです。今というかこの頃、結構 自分を問い詰めることが多くて、自己嫌悪になりそうなんだけど、いざ こうしてものを書くと、こんなどうでもいいようなことを書いてしまっている。こんなこと どこかで 誰かが絶対書いてるんだしね。珍しくもないんだろうけど。まーそれにしても、一緒に仕事をすることになった料理人、よくしゃべるよなーー。肝心なことも中には含まれるので、聞き落とすまいと集中していると、ほんまに しょうもないことをしゃべりよる。しゃべらないと呼吸ができないみたいにしゃべる。(ふと 全然関係ないけど 話すというのとしゃべるというのはちょっと違う感じがするけど どうなんだろー しゃべるというのにくっつくのは べらべら っていうかんじがするから 内容的なことより 音的な感覚で表現している気がするなー ひとりごとでしゅ・・・) ほら 話をすると 相づちして欲しい人っているでしょ? 自分では 相手にそれを要求しているきがないんだろうけど。私は 意地悪だから 今はそういうとき”だからどうなのさ”って 言う顔で 相手の顔をみてしまう。で、たいていそういうタイプのひとって、相手が自分に対して肯定的な感覚を持っていると確信しているところがある。すごいね すごい自信。ちょっとうらやましいところもある。逆に私はそういう人を見ると、この人器ちっちゃいね と思っちゃう。踊りも料理も しゃべらないでいいから 見せてくれりゃ 説明いらない訳よ 要はね。フランス語で話すときは 私もフランス人モードになるので、日本では絶対に言わないようなことも簡単に言えちゃう。最近の私の会話、きっと 直球のすごいのになっているなー。だって 文法考えて 和らげて言ってる間に タイミング逃してしまうんだもん!  
       


30 septembre 2007        
猛ダッシュ!
     

8月には 久しぶりに体も休めたし、気分的にも 本来の”やるき”が 戻りつつあり、あと 1週間休みがあったらなーーなんて 贅沢なことを思っているうちに、仕事の毎日。フランスだし、みんなそんなにいっぺんに仕事モードに戻るわけではないし、落ち着いて じっくり仕事を始めようと、気を取り直していたのもつかの間、店を開けると、来るは来るはお客様。落ち着いてじっくりなんかしてられない、いきなり猛ダッシュ。そんなの予定にないよぉ〜〜 って 愚痴っても誰もいない。厨房には 私ひとり。新しい料理人が見つかるまでは 全く一人で仕込みから、仕込みのリスト、それに 新しいサービスの子に また料理や仕事の内容の説明、また落ち着くまでにはかなりの時間がかかりそう。幸い、悪天候の続いた休みでしたが、仕事が始まった途端お天気が続いている。せっかく仕事をするのに お客様が来ないと儲けにならないのでうれしいと言えばいいのかもしれないけど、正直 もうちょっと暇だともっとうれしかったかも・・。ダメダメ! こんなこと言ったら 罰当たりそう。でも オットの店だから 少々 複雑なのも本音。この場合 ありがたいといっておくのが 望ましいんだろう。日本ならともかく、なんで フランスなのに こんなに働かないといけないんだろう。ちょっと納得いかない。そんな気持ちで仕事を再開し2週間後、新しく厨房に入ってくれる料理人が見つかり、今度は 厨房の仕事を見直し、料理も新たに企画を練り直し、スタッフのシフトも動きながら、調整して取り合えず、行動してみて、具体化するという作業に変わりました。ほっとしたのもまたつかの間、ちょっとしたことも、人が変わるとニュアンスが違ってくるので、何かと気が抜けない。かなり大きな変化が期待できそうな雰囲気です。一人で切り回していた私も いよいよ本格的にフランス人の中で仕事をこなしていくことになりました。フランス語の勉強も続けたいのが時間がとれないので、同じ質問をしてしまう自己嫌悪に陥りながらも進まなくてはいけないのが ちょっと残念。もうすでに 来年の夏休みが待ち遠しい・・・。
9月に入り、現在は ラグビーのワールドカップでちょっとした盛り上がりを見せています。店でもフランスの試合はすべて大きなスクリーンと大きなテレビ画面でみんなで応援しよう!と言う企画をしています。がんばって フランスには勝っていただかないと うちとしても 大きな影響を受けるわけです。密かに 日本の小旗を振りつつ 表面では フランスを応援している私です。

影とおはなし

さわやかな天気の続くある日の夕方 Michkaの姿が見当たらなくて、捜していたら いました いました 庭の一番日当たりのいいところに 薄目をあけて ゴロゴロのどをならしながら 日向ぼっこ。思いつきで 影絵で お遊びショットにしてみました。
 

Topページで案内していた 100000カウンターゲットへの 企画ですが、これも 私の更新ができていなかったせいか、全くの反応がなく 風のように通り過ぎてしまった模様です。ちょっと残念ですが、これはこれで のんびりしていていいかなとおもったり。また違う企画でも考えて 年末くらいに実現できるといいけど。(店で出している特製ソースとかそんなのも 面白いかな???)更新も気まぐれだから プレゼントも 気まぐれがいいかもね。

 

ドライトマト

低い温度のオーブンで 長時間かけて作ります。できあがったあとはオリーブオイルにつけ込んで保存。長持ちしておいしいおつまみにもなるし、ちょっとした野菜炒めなんかに入れるだけでお味が良くなります。
 


22 aout 2007        
ここはどこ?
     

これから始まる仕事のことを考えると、ちょっと気が重かったりするのですが、まだ やすみはおわったわけではありません。休み中に どうしても食べたいと思っていたお寿司を昨日は たんまり味わってきました。カウンター越しに ケースに並んだねたとにらめっこしながら、注文するという贅沢。この店のご主人はもちろん日本の方。こちらからあまり話しかけるのも迷惑になってはいけないしと今まで それほど話したことはなかったのですが、今回お話しして 出身が私と同じ関西で 兵庫の三田の方だそうで、さらに親近感がわき、楽しい会話に。奥様は泉州出身だそうで、この夏の里帰りは 奥様の郷の方で過ごされたとかで、おいしい水茄子や たこの話。それに 今年の日本の夏がどれほど暑かったかの話に(暑かったと過去形になっていますが、実際はまだ続いているんですよね)話題が集中。(やっぱり 生の感想はリアルです。あたりまえか!) まず 最初に私が注文したのは たこぶつ。これをビールで いただきアントレって感じ。だんだん ここがパリだという意識が薄れていく。やっぱり お寿司だから 熱燗がいいわ〜〜。と お銚子1本。「そろそろなにか握りましょうか?」たまりません この台詞を言う 間というのは空気を読めなくちゃだめですからね。テンポがあります。さりげなく こういうやり取りに じ〜んと来てます。「じゃぁ じ・ じょ 上にぎり お願いします!」(あっ!言っちゃった!まっ!いいかー)目の前での包丁さばき、他のお客さんとの会話、やっぱりこれは 日本人じゃないと無理だよな〜〜。両脇のフランス人のお客様は 常連客のようで 座ると いつもの!で 通じている。黙々と食べている。それもちょっと不思議な感じ。注文した上にぎりが出るまでに、「熱燗だと こういうのいいでしょ」って 出してくださったのが、涙が出そうな イカの塩辛。日本に帰ってもこれは 食べていないので 7年ぶりだよ 食べるの。思わず ご主人に「これで ご飯2杯はいけます!」と言ってる私(お銚子頼んだからって 調子にのるな!ってか・・)またその塩からの味の上品なこと。そうこうしていると 上にぎりが 目の前に。うれしくて 興奮が隠せない。おいおい田舎物かよ! おめぇさん ってなノリで。さらに イカと 鰯のにぎり ねぎとろの手巻きで ご主人と食べ物の話も盛り上がり、ルンルン。これからのお仕事?そんなものどうにだってなるさー! と プチ酔っぱらいのできあがり!さっきの心配はどこへやら。熱燗は更にもう1本追加で いい感じ。外は雨がちらほらしていて寒かったのですが、帰るときにはぽかぽか。たまだからいいのよね。また 暮れまでお預け!がんばりやすよ!もうがんばらさせていただきますわ! 帰りは えーーっと 御堂筋線じゃなかった メトロの10番線だ 乗り換え忘れないように!お土産のバッテラを 片手に 無事に おうちに着いたのでした。そのまま Michkaと 爆睡。夢も見てません。朝起きたら 11時でした。すんません。

 

4月 実家にさいていた てっせん

縁側 すだれ 蚊取り線香 カルピス 
ラジオ体操 セミ 昼寝 宿題 プール 花火・・想い出すと 面白い 今でも ラジオ体操って みんな集まって やってるの?
 
       


16 aout 2007  
タンゴの似合う 大人になりたい
 
Fete de la Musique

 

TANGO

いつものことなんですが、肝心の場面の写真 取り忘れるんです。盛り上がってるもので つい。それで 何とか雰囲気が出ているのを一枚だけ。

やっぱりこの日のことも 書いておこう 
これは6月21日のこと。フランスは Fete la Musique といって フランス中が 音楽であふれる一日。ありとあらゆるところで プロもアマチュアの関係なく 好きな場所で 音楽を楽しむ日です。私はこのお祭りを初めて経験したのが ボルドーに 旅行に行ったときで どうやって移動してきたんだろうと思うピアノまで 通りに運んできて 弾いている人もいれば 踊り出す人もいたりで ほんとに 音楽をきっかけに 普段存在するいろんな垣根が取り払われ、みんなで楽しもう!と言う雰囲気。普段だと うるさいだとか 迷惑だとか言って 苦情を訴える人も この日だけは そう言うことが許される日とあって 人があふれ出すんです。それで うちのレストランでも 毎年 何かの企画をたてて イベントをするのですが 今年は オットの発案で タンゴの夜 ということで 人づてに紹介してもらった専門のDJの人とコンタクトを取り、音楽を担当してもらい ダンサーの人も 来てくれるというので これは ちょっと 楽しみ。 左は その時のイベントポスター。かなり大きなサイズで 店の外観に 貼り付け いよいよ盛り上がりを見せる当日。私はというと もちろん厨房で準備。この日は 普段とは違って 一皿 5ユーロ均一の お手軽メニューで 人の出入りが多く予想されるので、それなりのアイデアで楽しんでいただこうというわけ。この日 私は クラスを指導する日に当たっていたので、掛け持ちフル回転、踊りのイベントがあると聞いて 生徒も クラスのあとに 行きたい!というので さてさてどうなることやら。指導が終わって駆けつけると、特設したテラスのテーブルに お客様たち すでに ワインやビールで 始まってます 始まってます。この日は ほんとにお天気が良くて そう言えば 8月の今よりずっと暑かった。徐々に人が入り始め 盛り上がり始めたのは 9時半10時近く。テーブルの配置は スペースを踊れるように確保するため 壁際に貼り付け 皆 そのスペースの中心に向く形に設置。さて、さりげなく 今回来てくれたダンサーのカップルが 静かに踊り始める。ほんとに静かに・・。・・・・ この空気 何かが違う。まわりの人は みんな 釘付けなんです。こんな距離で 見たことがないだけでなく その動きの展開が二人の駆け引きの中でつながっっていくのが 如実に伝わってくるからです。すごい!! みんな何も言わないけど 目が語ってます。すごいって!。それが その二人 見た感じとっても普通の人。女性も適当に肉付きもよく お姉さんよりおばさんに近い お相手も おじさん。だから余計 すごいんです。うーーん 想い出すと 鳥肌が立ちそう。私も踊りを仕事にしているとはいえ、いったい今まで何やってたんだろうとちょっとカルチャーショックでもあります。すべてが即興 感じるものが違う人間同士が 時にはそれをゆだねたり導いたり、溶け合いその瞬間を体で表現する。これが 踊りのあるべきひとつの姿だと言うのを目の当たりにした。相手がかわると はっきりと踊りが変わり、そう言うおもしろさも伝わってきます。でも ずーっと見ていると 見ているだけじゃダメ!って 感じになっていくんです。おもしろいですねー。これで はっきり思ったのは タンゴを踊れる人は 大人じゃないとダメ! 自己主張ばっかりでもダメだし 甘えていてもダメていうこと。私から出た言葉は カッコえぇーーー ・・・・。ひとしきり 皆さん それを堪能させていただき、気が引けながらも踊り始めると、皆さん やるじゃないですか それなりに、相手もいろいろ変えつつ楽しんでます。もう自分流にどんどん展開して 皆さん ダンサーしていました。すごいです。これが オット曰く ラテン系の特徴なんだそうです。あっぱれ! 
 

このイベント後、何かの話の流れで、どうしても うまくフランス語で 伝えられなかったときに タンゴの踊れる人かどうかと言うような表現を使って オットに伝えたら それが すごくうまい表現だと言ってくれて、それ以来 そう言う言い方で通じる二人の会話が増えました。言葉以外の方法でダイレクトに伝わるって、インパクトすごいってことですね また 勉強になりました。

値切る人 値切られる人

パリのあちらこちらで 定期的に行われるブロカント といって 蚤の市がたつ。これ 値切る人(オット 左側)値切られる人(絵描き)の図。といっても 話はどんどん金額的なことより 世間話に展開するんですが、話し好きなフランス人 延々と続くわけで 私は まだぁ〜〜ん と お疲れモードにはいるのがいつものこと。これも同じ頃の イベントです
 



15 aout 2007  
4月の里帰り 報告
 
里帰り中の店の仕込みを、半月かけて、必死で準備(3月半ば) 荷物の準備もあわただしく 飛行機に乗り(4月10日)、飛行機の中では 日本での仕事の段取りと内容の確認、連絡事項など諸々の準備をして、大阪到着。忙しかったなりの収穫も大きく じっくり味わいたい気持ちもそこそに、フランスへ戻り(5月11日)、厨房にもどり 7月には 指導のクラスが 増え 二足のわらじを履き替えながら つい先週休み(8月6日)にはいるまで ノンストップで仕事をこなして・・・・・ もう 数えたくないけど 数えちゃう 何と5ヶ月。今回も たくさんいろんな思い出ができました。ちょうど帰国前に、体調を悪くし 入院していた父も 滞在中に 退院し 一安心。健康自慢の父も お灸が効いたか 自分でもいろいろと気遣っている様子。まーそのくらいでいるのがいいと、娘としては 楽観的に見ている。だって 心配してもしきれないから。いろんな様子をこの先自分も、同じような経験をするだろうからこの際、勉強になるようにと、どこかで冷静に見ている。少し その意味を今までよりも深く感じ取ったかもしれない「家族」という響き。みんな元気で おいしいものが食べられる幸せは、なにものにも変えられない。と、どうしても 思い出は 食べものと結びついてしまう。これは我が家の基本。「ほら ーーーさん 覚えてる? 」「ーーーーー」「お中元にハムいただいたあの方」「うん あの人ね!」定番の会話。家族が揃うと 決まって同じ話が出る。うちの家族が 後にも先にもあんなにたくさんの料理を食べたことがないという 忘れられないネタ。私が中学生、兄が高校生の頃、中華料理を食べに行き 注文料理があまりにも多いので、テーブルに のらないらしく、店の人に「お客様 恐れ入りますが テーブルを移動いただけますか」と 通されたのは 大きな 円形の あの グルグル回るテーブルが中についているヤツ。こころなしか そのとき どんなことになるんだろうと 期待と不安で 目がランラン。みるみるうちに テーブルいっぱいに並んだ並んだ料理の数々。すごかったねーー と言う話。帰る 道々 「もうしばらく 中華は いらんなーー」さすがに食べきれなくて お持ち帰りに包んでもらって 翌日 食べたいと思えなかったこと。何度 話しても 蘇るあの日のこと。それをまた 家族で食事をしながら話すわけです。いいでしょ? いいじゃないですか ねぇ? 繰り返す話が 人の愚痴だったり あのときのせいで こうなった みたいな話は 笑えないから。でも、考えてみると 今 フランスでこういう会話は 全くできない。うなづいてくれる人がいないと面白くない訳で。まー話しても 雰囲気が伝わらないし。ちょっと そう言うのは さみしいというか 物足りないかも。


で、今回の食べ物ネタ いきます!
 
ああーー忘れられないこの味

これ まずいわけないでしょ?ほんとは もう一皿食べたかった!それにしても 気合いの入った写真だこと・・かなりリアルに撮れてます
 


泳いでいました。ふぐ フグ 河豚
これから いただく魚が泳いでいるわけですから、残酷と言えば残酷。でも 日本人は魚に関しては あまりそう感じない。欧米の人は 動物に対して 似たような感覚があるみたいだけど。
レストランの生け簀に泳いでるお魚たち。新鮮なお魚になかなか巡りあえないフランスとは違い、なんせ お魚さん達 生きてるんですから すごいです。泳いでいる鯖や鰯を見て 「おいしそうーー」と 思わずぽろっとでてしまいます。

それで こちら左の胡麻団子なんですが、お昼の定食で中華料理のお店に入ったときに、悩んだあげくに追加注文したものです。「お時間すこしかかりますけど よろしいですか?」もちろん よろしいに決まっていますわ。時間がかかると言うことは、一から作ると言うことなのでしょうから、できたてが食べられるわけですもん。たったの300円で 子供のようにワクワク にやにや。想像してください。目の前に運ばれてきた胡麻団子 あまりの美しさに 生ツバを飲み込みなら シャッターを押している私。(そっと隠れて写したわりには うまく写ってる)添えてある蘭の花が まるで撮影用に用意されたかのような雰囲気。揚げたてでアツアツです。これで 300円。もうごめんなさいのお値段。こういうことを パリに戻ってきても ちびちび 想い出すわけですわ。もう ほんとに どうしようもないくらいおいしいものに目がない。私も こんな風に喜んでもらえるお料理をつくらなきゃねーー。
それにしても イヤッーーー ていうほど おいしかった

 
ほとんど 病気

これ食べなきゃ 意味ないでしょ てなほどに 通いました。インディアンカレー もちろん 卵入り ピクルスも別注文 プラス ビール。パリに チェーン店出してくれないかなーー 少なくとも 週1回は 行きました。料理撮らずに並んでいる人写してます

 
密室

知る人ぞ知ると言われる 某焼鳥屋 ちっちゃいんです。必死で詰めると10人ちょっと ってところ。日本にいた頃 私の縄張りでした。もう 炭の煙で 目が痛いんです。それを我慢して 食べるんです。痛いんだかうまいんだかわからない涙が出るんです。最初に出る漬け物 ちびちび食べるんですが おいしいので 食べちゃうんですな でも おかわりができない そう言う頑固なところも許せる おいしさなんです。お客さんみんなが だんだん家族みたいになってくるんです。それが密室だから よけいおかしくて。盛り上がるんです。お陰で 焼酎 一杯飲まされました。苦しい〜〜〜うれしい〜〜 酔っぱらった1日でした

 

桜アイス

里帰りすると母と二人で必ず出かけるレストランです。カウンター越しに 料理される光景を見ることができて 目も楽しめる大好きなところ。今年は 私の誕生日がその間にあったので、その日を予約に入れこの日から3日間だけ 仕事はお休み。わずかな時間でしたが 家族と過ごしました。これはその時のデザート 季節の桜をアイスクリームに仕立ててあります。ほんのりという加減がうれしいです。

 


15 aout 2007  
胸がキュンとするとき
 
ちいさな花

日本でも目にする花ですね。20年ほど前に 誕生日に友達がこの花をプレゼントしてくれたときから、ずっと 好きな花です。
以前にも書いたかもしれないけれど、日本にいた年数が45年 フランスでの生活が6年、当然 思い出の数は 日本の方が多いわけで、ふと・・思い出す・・と言う瞬間に 今までにはなかった微妙で不思議な感覚がそこへ加わっている。ここが日本でないことや、ここに住み始めてから経験した様々な出来事が当然だが影響していると思われる。それは 感傷的な 寂しいとか 懐かしいとか うれしいとか そう言う感情とは確かに違っている。今 そうして新鮮に感じ取ることが出来る自分を 少しうれしく思う。少し前だと 勝手にそれを分析をして、無意識に縁起を担ぐみたいなことをしていたけれど、今は もっと違う。何かが蘇ると同時に 目を閉じると ふーっと 行ったことのない遠い世界に浮遊していくような それはそれは 気持ちのいいものだったりします。こうなると 言葉に出来ない。知らない世界なのに どこか懐かしいような綿に包まれたようなやさしさを感じる。人間そういう風に物事を受け止められるときは、今現在が 充実していて幸せに感じているからだと思ってしまいがちだけれど、自信を持ってそうかというとそうでもない。やっぱり 大変なこともあるし とても 悩んでいたりもするし イライラもすることが毎日あるし、しないといけないことがいっぱいあって 手がつける時間がないことで 余計に気になったり そう言うことがいっぱいあるわけです。でも、きっと そう言う現実の身の回りのことに 振り回されないようになった自分がいるのかもしれないと思うようになった。とても シンプルだけれど 自分で 決めて自分で行動して 自分に責任を持って生きると言うことが 日常になり そんな緊張感が 自分にご褒美を与えてくれているのかもしれないとも思う。ありがたいねーー。実際 何かを行動するよりも、そう言う意味では 今までにない物事を受け止める方が大変なことかもしれない。フランスに来てからは まさに その 自分の起こす行動と この環境を受け入れる作業の葛藤の中で 新しい自分を形成している。どこか前と違っているけれど、そこには 紛れもない自分がいる。何年かたったら もうすこし今の気持ちを うまく表現できるようになるといいけど。

 



今日の写真の 「小さな花」。今サイトの表紙に使っています。これは 友人の家に行くときに買った花束を そのとき通りすがりのベンチにあったハートの落書きに ぴったりだったので お遊びでパチリ。落書きは どこの街にもあるものですが、パリでは 消してしまいたくなるものばかりではなく、なんかいいんじゃない?と思わせるもの ちゃんと芸術しているもの 何かを主張しているもの  何かしら伝わってくるもの いろいろあって これも面白かったりします。で、タイトルの 「胸がキュンとするとき」、この上に書いた 「想い出すこと」も 実は この花が きっかけです。調べたのですが名前がはっきりしません。この種の花の種類が多くていくつかはみつけたものの どれも少し違うみたい。この花の香りを嗅ぐと 瞬間にして昔の あの頃 にワープしてしまうのです。初めてこのパリでそのことに気づいたときは しばらく動けなかったほど、懐かしくて ほんとうに胸がキュン!だったのです。小さい頃に 遊んだレンゲ畑が 広がるんです。夕焼けの色や その頃 着ていた服、夕飯の用意をしている母の姿。今はなくなってしまった住んでいた家の中のどこに何があるとか(例えば ホッチキスが お父さんの机のどこにあるとか)そんなものまでもが瞬時に蘇るその凄さに 唖然としたのです。人間の記憶していることってすごいんだと 思わずにはいられなくなります。きっと 歳をとって いろんな記憶が薄れることがあるときでも、きっとこういうことが 起こるのだと思います。今と昔の区別がつかなくなるほど はっきりしているのは ちょっとこわくもあるけれど、今の私には楽しくって面白がってしまいます。ただ 不思議なのは 例えば その香りを嗅ぎながらでないと それらがクリアーでないこと 瞬時に蘇るけれど 持続性が全くない。すぐ消えてしまう。いい夢を見て、朝しばらくそれに浸っていても、夕方には その夢を忘れてしまう見たいに 儚い(はかない)。
夢で想い出した。オットは よく夢を見るというか 夢で見たことを起きたときに覚えていることが多いらしく 朝 ふとんから 立ちあがる前に それが どんな感じだったをよく話してくれる。それが すごくおかしくてねーー。笑えます。火事で 逃げようとしているときに 私の名前を叫んで 助けようとしていた・・ と言うのを聞いたときは 正直 あーー よかった!と 思ったりね。おもしろいよねーー

向こう側から歩いてくるおじさん赤い花を1輪持って 車の前で立ち止まり 何をしてるのかと思いきや・・・

 

 
花とおじさん




止まっている車のバックミラーのところにその花をどうやったら 格好良く差し込めるか 工夫しているようす。たまたま 店の前だったので その一部始終を見ていた私の視線を感じたのか 立ち去る前に うまくいったよ!の合図で 親指を立てて グー のサイン うれしそうに 通り過ぎていきました。お茶目なおじさん 



今日は 花にまつわるお話でした。
 

 



15aout 2007  
7月7日ののこと
 

これは昨日、写真で料理をちらっとお見せした友人の結婚式パーティーで、お出ししたメニューです。虫眼鏡で見ると ちゃんと読めると思いますが・・。私にとっても、これだけの人数の日本料理をちゃんとした形で出すの初めてだったので、さすがに緊張しました。日本からはるばるいらっしゃるご両親にも、思い出になる心のこもったパーティーにしたいと、腕はついてこないものの気持ちだけはほんとに精一杯でした。普段のレストランの仕込みの時間の隙間にこの準備をしなければならない上に、どうしたことか 連日 ほぼ満員のお客様で、寝るのも惜しむ日が続きました。でもなぜか ほんとうにうれしい、友人の結婚がこれほどうれしく思えたのは恥ずかしいけれど初めてだったかもしれない。その彼女と 自宅と電話で 何度か打ち合わせ、そうそうこの4月の日本の帰国には偶然彼女と飛行機が一緒だったりで、大阪で待ち合わせこの日のために二人で買い物をし、選んだものもありました。メニューに関しては 二人の強い希望で 私の作る日本の家庭料理をということで、お祝いに来られるフランス人にとっては珍しく、日本人には懐かしいものになりました。少し大変だったのは、当日、結婚式に夫婦で出席するため、私は朝6時前に厨房で料理の最後の仕上げ作業をして自宅へ戻り 着替えてパリ郊外へオットの車で向かい、他の人よりほんの15分ほど早くそこから 店へ直行、それから テーブルの準備という段取りだったので、時間が非常に短く、事前にできる準備をどの位こなせるかが勝負でした。これも良い経験で後で振り返ると、こうすれば良かったんだと言う発見があり、いえばそう言うことも私にとっては収穫になりました。お天気はさわやかな暖かい日差しで、連日続いていた雨が心配だったのが嘘のよう。思った通り、準備が整うまでに、皆さんご到着。ごめんなさいねーー と もうすでに ざっくばらんな肩を張らない空気で 皆さんには シャンパングラスを片手に テラスや バーカウンターで すごしていただき、やっとこさ 準備完了。お料理は バイキング式で 皆さんに取りに来ていただき 席も 自由に移動できるオープンなスタイルです。和気藹々と楽しい会話が続いているようでした。最後の料理を出し終え、私もやっと 皆さんに仲間入りさせていただき、フランスの方 パリ在住の日本の方々との会話ができました。最後の方で ご両親ともお話ができ、お母様には こちらに来るまでは やはり 心配な気持ちでいましたが 娘やまわりの人たちと こうしてお目にかかりお話をさせていただいて ほっとしました。これで 安心して日本に帰れます。と言っていただき その言葉がわたしにとっては 何よりのものになりました。お母様には お出ししたマグロのたたき風のお料理を褒めていただき、こっそりと 作り方もお教えいたしました。それが この右下の写真です。

Tcyakin-sushi

当日いただけなかった私は、翌日 自宅でいただきました。やはり 日本人には こういうお味がほっとするようでおいしかったです。

この料理は 6月に始めた料理で、新鮮なマグロをできるだけおいしさを保てるように考えたものです。あとで気づいたのですが、これ風の料理が 結構パリのレストランで よく出ています。昨日も テレビの番組で見ましたが、有名なフランスの料理人のお話です。


自分たちが初めて行った25年前頃の日本は衝撃的だったよ。まったく違う料理法に 器の使い方 たっぷりと空間をとり 大きなお皿の中央に盛られたお料理は 小宇宙と呼びたくなるほどの 豊かさを感じましたね。それらをフランスに持ち帰って、ただ真似をするんじゃなく、どうフランス料理に取り入れるか、それが大きな課題だった。それまでの料理がよりシンプルになり余分な物を取り除いた繊細なものへと 変化していきましたね。今の若い料理人たちは、、こうして影響を受け、学び、工夫し築いてきたものを、当たり前のように学んでいますが、知らないうちに 日本の影響を受けていることになるんですよ。特にね その盛りつけ方なんか そうですよ。四角いお皿も使うこと多くなりましたからね。 

 

シンプルに 余分な物を取り除く作業 この言葉は、私がフランスに来て生活をしていく中で感じる文化の違いをひと言で言うならこうなのです。加えて 混ぜ合わせ 今までにない組み合わせを試みることで生み出すフランス料理が プラスなら 日本料理は引き算と表現してもおかしくない。さすがに 腕のあるシェフは、その神髄を見抜いておられる。説得力があります。料理だけではもちろんなく、すべてもことに言えますね。

真似ることと 取り入れることの違い やはり 大切にしたいです。

  こちらも最近 メニューに加えたもの。ワカモーレといって、もとはメキシコ料理になります。アボガドをメインに材料を混ぜ込んだディップ。チップスにつけながら いただくのが ポピュラーです。ずっと以前に これに凝って あれこれレシピを探り、失敗を繰り返し 完成させた私のオリジナルです。ディップだけでは飾り気がないので 海老をのせました。夏場にビールと一緒にいいですよぉ〜 

で、今日は みんな 料理の話になりました。
 
 



14 aout 2007  
日本は猛暑 ここは冷夏
 

さぁて 何から お話はじめたものでしょう。そうそう 今トライしている動画ですが、またもやなにか すっきり解決できていないようで 何人かの方から不具合をお聞きしています。あきらめずに 何度も繰り返しています。今のパソコンは いろんな機種のパソコンの動作を考慮して、平均に見えるように工夫をされているようですが、使うのがド素人ともなれば、そう簡単にことが進むわけもないのでしょうけれど ほんとに情けないことです。復活しているページの中にも おかしなところが結構あります。ご迷惑おかけしますが お許しを。それで 今日は映像ではなく写真で しばらくご無沙汰している間の様子をすこし。

休みに入っても 更新がないので どこかへ旅行に出かけたのかと思われたりしていたようですが、実は 今までの疲れがほんとにたまっていて、気力が出るまでおとなしく家ですごしています。う〜〜ん これは かなりのものです。幸い、よくここまできたという結果が実際に目に見えたことで 救われるのですが、それと引き替えに酷使した自分の体と精神力が 元へ戻るにはしばらくかかりそうです。フランスに来て はじめてじゃないかな〜〜。いろんな意味で 切りがよい そんな感じです。Michkaと二人?なので 食事も気が向いたらてな感じで、夜の時間帯にのんびりしているのは もうそれだけで うれしいものです。でも、8月というのに毎日寒くて、ちょっと 拍子抜けです。昨日はセーター2枚に薄手のコートで ちょうど。もう一度くらいは 暑くなって欲しい。それで この休み中 何人かの生徒さんから クラスをして欲しいと依頼があり 去年同様 週に2,3回指導をしながらお小遣い稼ぎです。踊りのことに集中できるのはこの間だけ。やっぱり うれしい!昨日から始めたクラス用の音楽データの整理。出てくる出てくるその量。ヘッドホンで確認しながらなんとか終了。欲しいときに欲しい音がすぐに取り出せると更にイメージがふくらみます。でもまだまだ 整理しなといけないものが いっぱいだわーー。ふーーーっ!

日本では レミーのレストランっていうタイトルになっているのかな? 新しいディズニーの映画。フランスでは 「ラタトゥイユ」となっています。これを先日見たんですが、アニメなので子供向きかと思ったら、結構 風刺的な要素もあって 大人が十分楽しめる映画でした。とりわけ 舞台がパリ それも レストランというので 興味津々。多分 この職業を知らない人には 気づかれないだろう細かい描写が さりげなく的確に表現されていて、ちょっとした驚き。今だからわかる料理人同士の会話というのがあって、言葉の使い方がまた独特なのです。そういうところもちゃぁ〜んと 表現できている。オットと目を合わせて いつもの私たちの会話がそのまま台詞になっているところがあって 吹き出してしまいました。実際には 真剣なやり取りも 端から見るとこんな感じなのね。ふ〜ん・・ やっぱり楽しい映画は いいね。話は変わって、この休みに入る直前、一緒に仕事をしていたもう一人の料理人が急にやめることになって、完全に一人になってしまって、そう言うのもあって大変だったのですが、さて 今度 手伝ってくれる人はどんな人になるのか 考えてもしょうがないと思いながらも やっぱり フランス人との仕事は 勤勉な日本人に仕事が流れ込んでしまうのが常。やっぱり どうなるのか ちょっと気になる。一緒に働くとなると 文化の違いを感じずにはいられない仕事場であります。べらべらしゃべらんと 仕事せぇ〜〜 と 心で叫んで 黙々と仕事をしているのが私。人に迷惑をかけないように教育されている人種と 自己主張 自己弁護の訓練を小さいときから身につけている人種とは比較しがたいものがある。いろんなことに慣れてきてはいるものの、これだけは真似たくないと密かな抵抗をしてるのも事実であります。

 

せっせ せっせと 念入りお手入れ

代わりばえしませんが、相変わらずというのも ほっとするもので・・じつはこのクッション彼女専用に買った物。フカフカでとってもやわらか。自分自身は毛皮にくるまれているから、この素材感は人間ほど感じないかと思ったのですが、どうも これでないとダメだそうです。なんとなく この全体の色合いが好きです。
祝の膳

7月7日 仲良くしている唯一のパリに住む日本の親友が結婚(お相手はフランスの方)。二人の希望で うちのレストランでパーティーを。すべて日本料理。1週間前から仕込み始め 一人で40人分の料理を なんとかお出しすることができました。これは その中の一品。茶巾寿司 中には細かく刻んだウナギが入っています。海老と枝豆でアクセント それに金箔までついているんだぞー!
 
       


12 aout 2007  
じぶんだけのじかん
 
 お断り: 前回のTopics で 動画を 初めて公開したのですが、まだ不慣れなせいで、途中で うまく動作しなくなって、やり直し作業をしていました。現在は 見ていただけるようになっているはずです。こういうことは 失敗を気にせず、繰り返しやってみることで 理解できるようになると 自分に言い聞かせ、 早速 第二弾 やってみました。今度は ちょっと コメントなんかを 入れつつ ちょっと 自分で手を入れた映像です。つい 自分でできたぁ〜〜と 喜んでしまいますが、これは 私ではなく 現在のソフトや映像技術の賜(たまもの)であって、決して私がすごいのではありません、あしからず。ほんとうに すごいことができてしまうのですね。今のうちに ちょっと使いこなせると これからうんと歳がいってからも、こういうことで 創作的なことも可能かと なぜかそんなことまで 思ってしまっています。この第2弾 今まで 写真でしかお見せできなかったうちのレストランを ちょっくらお見せします。オットも登場します。では ご覧ください。
 
       
   


いかがなものでしたでしょうか? これで 夕方の 6時くらい。夏場は こんな明るさが 夜の10時近くまで続きます。 第三弾は 何にしようーっかなーー

さぁ 待ちに待った夏休み オットは現在NewYorkでして、わたくし じぶんのじかんがやっとできたというわけで、まずは 睡眠ー洗濯ー掃除ーお昼寝ーごはんーうたたねー写真整理ー就寝ー・・・・ こんな日々が続いています。お気づきの方もおられるかと思いますが、密かに DANSE のページも 復活しています。これが 実は大変だったのです。サイトのレイアウトを変えた1年半ほど前に、手直しをした部分で細かいコードを新しく変えたため、それらを全部やり直す作業が気の遠くなるほどの量で、一時はあきらめそうでしたが、なんとか ここまで来ました。まだ 変なところが いっぱいあるんですが、勢いで やっちまいました。あとは また ぼちぼちやります。

それから この Topics も 今までに書いたものも 全部 見ていただけるように 上のところに リストを並べました。よほど 暇という方、よろしかったら ご覧ください。
自分で以前の物を見てみると、それほど違いを感じていなかったのですが、少しづつレイアウトや雰囲気が違っているので、それも その時その時の自分が現れているようで 面白い物です。って 自己満足になってますか。そんなつもりではないんですが。

これから ゆっくり 湯船につかって ゆっくり休みます。では また 明日!(ほんまかいな!)

 


20 juillet 2007  
初動画 公開!
 
突然降り始めた雹(ひょう)      
   

しばらく更新ができていなくて、6月7月分のTopicがたまっているのですが、手抜きと言うつもりはないのですが、手持ちのカメラで納めた映像を公開できそうなので 試してみます。上の画像の矢印をクリックするだけで えいぞうがみられると思うのですが、パソコンの機種によっては 映像を見るためのAdobe Flash Player というものが必要になります。下記の赤字の部分をクリックして 確認していただき、インストールをしてもらえると見られるようになるはずだそうです。(まわりくどい言い方・・)私のパソコンはMAC なので Windowsの場合の状況がいまいちつかめないのですが、ぜひトライしてみてください。またなにか不具合がありましたらこちらのBBSに お問い合わせいただければわかる範囲でお答えできるかと思います。

画像が見られないときはこちらを参考にしてみてください

うまく画像が見ていただけるとなると こんな物が見たいとかいうリクエストにもお答えできるようになるかもしれません。これはこれで楽しみです。
休みになるまで約2週間になりました。まとめていっぱい更新しますので、お楽しみに!

手のひらにのせた雹の粒

この雹の粒は まだまだ小さくて可愛いのだそうです。もっと大きくて降ってくると怪我をしてしまうほどのものも珍しくないそうです。例年なら 3月くらいにこういう天気になるはずなんですが 今年はずいぶん 乱れているようですね。これは7月9日の映像です
 

14 juin 2007  
Saison de mariage
 
このところ 初対面や、フランスに来てから知り合った日本人の方にお会いすることが続いています。ことに偶然で面白いのは、フランスにいる友達が結婚するので来たという方が 3人います。ジューンブライトですものね。式を挙げるのには最高の季節ですから。日本人の国際結婚も珍しくなくなっていますね。でも、こちらの人が結婚相手の国籍を聞くことはあっても それを国際結婚というような 表現で特別扱いにしたりはほとんどしないのも当たり前の気がしますね。日本人同士でも 出身地をあげたりしますが、結局は自分とは違う人間といっしょに生活をするということを考えれば、男と女というだけで 十分違うのですから、それ以上付け加える必要はさほどなくていいのかもしれません。今や 同性同士の結婚が可能な世の中ですから。ほんと。
今サイトの表紙に使っている写真も実は、そう言うことと兼ねて選びました。サンジェルマンにある小さなアトリエブティックの ショーウインドウのウエディングドレスです。どれも真っ白ではなく淡い色がほんのりかかった限りなく白に近いもので、とても素敵でした。教会の前を通りがかると式を挙げたカップルが祝福を受けている光景をよく見かけます。花嫁もさながらお祝いに駆けつけた女性達のファッション、それも帽子の華やかさに目を惹きます。このときとばかりに大胆なお洒落を楽しんでいます。その姿も慣れない服装で浮つくこともなく堂々としているのには感心します。お洒落をするときにはこれも大切な要素ですね。日本だと引き出物の大きなおそろいの袋を手に、はき慣れないパンプスとドレスでどことなくぎこちない姿になりがち。やはり日本では着物が一番なのかなーー。
先日 友人の誕生日を エッフェル塔のあるシャンドマルスの公園で みんなで集まりピクニックをしようと言うことになり、私たちはワインと即席で作った巻きずしを片手に出かけました。その時に見た光景に目が点になったのです。エッフェル塔をバックに記念写真を撮ろうとする結婚式を終えたカップルが10数組。太陽の光の加減に限界があるとみえ、わずか1時間ほどの間に、入れ替わり立ち替わりものすごい人の数。迷子になってお嫁さん間違ったりしないでね などと 余計な心配をしてしまいそうな状況です。それもすべて 中国人。あとで聞くと 今 そう言うのがブームなんだそうです。ポスター仕立てにしたカップルの写真を家に飾るんだそうです。そういうこともあってか、家族もみんなそろって マイクロバスで到着しその貴重な1枚を撮るために、凄まじい場所取りのドラマが行われるのです。私の友達が 日本人ってすごいね!というので 私も 思わず 「日本人じゃないわよ!中国人よ!」と 即答してしまった。何も言わないでいると こういうのも日本人だと思っている人がたくさんいる現実を知ったわけです。そんな中 面白がってオットは それぞれのカップルの批評をし始め、おかしくて 大笑い!みんな大まじめなのに笑ってはいけないと思いながら、あまりにも数の多いカップルで結婚式に感じられるはずの厳粛さからほど遠く、つられて笑ってしまっていた私でした。
ウエディング

さりげなくディスプレーされたウインドウのドレス。 殺風景なほどにシンプルな空間が、世界に1枚だけの手作りのぬくもりを感じさせます。光の加減で様々な表情を見せる白。強さ やさしさ はかなさ ・・
 
       


9 juin 2007  
Hortensia
 
今年も咲きました

今日のタイトル Hortensia は フランス語の紫陽花。日本でも西洋紫陽花と呼ばれ親しまれているように、ヨーロッパでもこの時期を代表する花でもあります。ブルターニュに旅行をしたときにほとんどの家の庭に咲き乱れているその光景が今も印象に残っています。このうちの紫陽花、4月はじめに日本に戻るときに、葉をのぞかせていましたが、先週あたりからつぼみが開きはじめ、日に日に色づき始めました。今年咲いてくれるといいけど・・と オットと二人で朝コーヒーを飲みながら、何気なく庭を眺めていました。じわーっと色がにじみ出てくるあたり、なんかいいじゃありませんか。四季を感じられるのはどこかで心を豊かにしてくれますよね。色がピンクだからか、ほろ酔い気分で、ぽーっと ほっぺたを染めているようです。うれしくなって 毎日覗き込んでいます。  
お庭でお昼

突然、家の中を掃除し始めたので、さすがオット、「誰か来るの?」とひと言。ずいぶん読めるようになったじゃないの。すてたもんじゃないわね。そう!日本からお友達が来るので、どうしても今日は庭で食事がしたいの というと 今日は天気もいいし いいじゃないと いつになく協力的。こういうきっかけがないとなかなか片付かない部屋も、見事すっきり。二人して悪くないね〜〜と 目で交わす会話。ということで先日 お客様が来られました。

野生アスパラのパスタ

メニューに選んだのは旬の野生アスパラのパスタ。一般に手にはいることが少なく、レストラン用に仕入れられるのがほとんどとみえ、貴重なお買い物です。1年のうちでそれもたったの10日ほどしか出回らない代物。これとベーコンをベースに、最後の香り付けにミントの葉を少々刻んで加えます。ほろ苦さと春野菜独特のぬめりがあり、食感が楽しいです。お天気が良く、お友達と二人で昼間からワインを1本空け、たくさんお話をしました。仕事がなければもっとうれしいのですが、このあと仕事へ向かいました。家でゆっくり食事するのがほんとに少なくなったので、うれしい1日でした。
おかげさまで よく片付きました

 


07 juin 2007  
あれれ・・私としたことが。。ご無沙汰してます
 

いやー これはまずい!書くことが好き!なんて 言っていたけれど、書くタイミングを外すと、どんどん遠ざかっている。とりあえず、日本へ仕事で滞在していた間のこと、また帰国後にパリで 仕事を再開してからのことも、いろいろ書きたいのだけれど、この筆無精をストップするために、只今、書いております。それにしても これだけ間が開いたのは初めて。ほんとうに 懲りずに見に来てくださっている方々 申し訳ありません。
日本に滞在中に サイトの表紙に使おうと写した旬の野菜 ”竹の子”も 時季がはずれて使い物にならなくなったので、ちょこっとこちら(右)に、日本にいたぞ!と言う証拠に貼り付けました。今回の日本では、7年ぶりの桜に間に合ったのは 最高にうれしかった。またそれ以上にうれしかったのは春の旬の野菜をじゅうぶんに堪能できたことです。竹の子、ふきは 子供の頃はそれほど好んで食べた記憶がないけれど、今は本当においしいと感じる。年齢とともに変化する食の好みについてはまわりからも聞かされているけれど、海外で生活をしてたまに帰ってくると、そう言うことの変化が如実に感じられる。もちろん 食べ慣れた母親の作る料理だからなおさらなのかもしれません。パリでの生活ではどうしても脂気が多いのか、もたれることがおおいけれど、さすがに日本にいるときのおなかの調子がすこぶる快調だったことは自分でも驚いてしまった。体って正直なのね。やっぱり。
サイトが更新できない間、無我夢中であったことには間違いはないのですが、まーそれにしても、かなりハードであります。ようやく、踊りと料理の仕事の切り替えにも、開き直りと 慣れができてきて、徐々に自分のなかで ”日常” になりつつある今日この頃です。肌寒い朝夕、昼間は暑いくらいと言うのが今の気候です。やっぱり湿気がないのがありがたい。今日もこれからがんばるぞ!と と思ってます。仕込みが結構あるので大変ですが、お客様に喜んでもらえれば疲れも吹っ飛ぶわけですわ!最近、発見した近くにあるヴェトナム料理のレストランの FHO フォー と言う 日本で言う肉うどんのようなものなのですが、これがいけます。丁寧にとったスープがすばらしくおいしい。これを食べて 気合いを入れようと只今目論んでおります。相変わらず、食い気一番の私を 公表したところで、次回へ!

旬のかおり

今回は この竹の子をはじめ たくさんの春の食材をたくさんいただきました。
 
       

12 avril 2007  
日本上陸
 
気持ちの良い晴天に恵まれ、少々疲れ気味ながら、無事 約12時間のフライトを経て 大阪へ到着。そして 見事な青空。こういうときはこういうことだけでも、ずいぶん縁起をかついでしまいそうだ。少しづつ フランスと日本の行き来することにも慣れてきたけれど、それでも到着直後は、何とも言えない不思議な気持ちになる。昨年は運良く 飛行機の座席が ビジネスクラスに変更になり、ずいぶんいい思いをしたが、いつもそんな運がついてまわるわけではない。案の定 今回は予定通りのエコノミー席に座る。でも 思ったほど長く感じなかったのも、飛行機の中でも せっせと 今回のクラス準備の資料の整理や内容の再確認など、パソコンを広げての事務作業に夢中になっていたせいか、思ったほどではなかった。機内食だけでは物足りないといけないと朝から小さなおにぎりを作り忍ばせていったのが ちょうど良かった。やっぱりここでもおにぎりがうれしい。飛行機の到着が早朝なため、無理をして迎えに来てくれなくても一人で大丈夫だからと言ったにもかかわらず、母が始発の電車でえっちらおっちら迎えに来てくれた。うちの母は 自分が旅行をするのでなくても飛行場で飛行機が飛ぶのを見るのが好きらしい。電話でしょっちゅう話をしているので、心の距離感はないものの、実際にふれあえる距離で、お互いの存在を確かめ合える喜びは、言葉にできないものがある。空港でスーツケースを宅配のサービスに頼み、身軽になり鞄ひとつで、母と家路に向かう。途中 滞在中に必要な買い物などをしながら、昼ご飯をいつもいく麺類のおいしいお店で 私は 鴨南蛮 母は 天ざるうどん を注文。やっぱりホッとするおいしさ。「あ〜〜帰ってきた」と思う 瞬間です。
やっと出会えた7年ぶりの桜

あきらめていた桜も 例年にない寒さのお陰で、目にすることができ感激でした。いろんな区切りを日本人はこの桜とともに心に刻んでいるのでしょうね。やはり特別なものを感じます
 
   


10 avril 2007  
こころ 落ち着けて
 

いつになく 苦しいと感じている自分がいる。辛いというのもぴったり来ない。 今までになくいろんな感情が 自分の中を駆けめぐり 時折 押しつぶされそうな気持ち。いいように言えば ”生きている”ということなのでしょう。でも そこまでシンプルに整理できていない「今」です。最終的に それをどうするかが 自分なんだと思う。
しなくてはいけないことが山のようにあるにもかかわらず、何にも手がつかず、ふと 自分の好きなサイトを覗いて、それぞれの思いを文字を通して触れてみる。すると、ゆっくりと 気持ちが和らいでくる。日頃、自分からも 何かに出会いたいと言う思いで 少しではあるけれど自分のアンテナを張っているつもりだけれど、それがちゃんと 自然に 自分が求めているものや 求めている人と ちゃんと出会えている事実。当たり前のようだけれど、そうそういつも出会えるわけではない。ありがたいことだと思う。そう言うことを忘れてはいけないなとも思う。文章にすると、インパクトにかけるけれど、すごいことだと思う。自分の中で解り合いたいという感情はどういう風に生まれるのかはわからないけれど まわりと比較することなく、正直に自分らしくいることを追求していくと、どこかで わかって欲しい感情が出てくる。勝手なもんです。今の私は またしても スタート地点のゼロ。今の私にできることは、自分にもわかりません。でも きっと 今しかできないことをやるんだと思います。まっ,それもいいか!ここは開き直って、気負わずに 行った方が良さそうです。トランキル トランキル・・・ では、フランスのみんな行ってきます!
日本の みんな、もうすぐ会えます!

 

新緑

今週に入って 気温がずいぶん上がったお陰で 街は色づき始めました。

 

 
       


26 mars 2007  
エンジン切り替え準備
 

最近はここに書く話題が、つい料理の仕事のことになっていますが、実は、あと2週間後に迫った日本での仕事の準備に追われています。踊りのワークショップの企画内容の確認、DM郵送、その他、細かいやり取りを、8時間の時差の中で進めています。(忘れてました。昨日の日曜に夏時間に変更になったので日本との時差は正確には7時間になりました)昨年は 6月末の帰国でしたが今年は少し早い4月。誕生日を日本で迎えるのは6年ぶりと言うことになります。案内を送った生徒さん達から、うれしい反応をいただいて、ちょっとドキドキしてきました。個人的には、今年に入ってこの2ヶ月少しの間にクリアーした山が大きくて、それらが自分のなかでどう消化されてどういう位置づけになるのかがまだ実感がわかないのですが、どうもメインの切り替えは飛行機の中ということになりそうです。踊りの仕事は現実に以前のようにたくさんの時間を費やすことができないので、どんどん内容の的を絞り、今まで経験してきたことの集大成と今、少し距離を持つことで新たに感じることなどを織り交ぜて伝えたいと思っています。この距離を置くというのも、言葉で書く以上に複雑なものがあるのですが、いやいやなかなか面白いものです。どこまで興味を持ってもらえるのかは、やってみないとわかりませんが、踊る体を作る訓練は本当に大変なので、楽しく興味を持って、自主的にそれぞれが暖めていけるようなものになればいいなと思っています。厨房の仕事の傍ら、時折 医学書を引っ張り出し、体の仕組みを確認したり、はたまた厨房で仕事中に浮かぶクラスの内容のアイデアを書きとめたり、現在の私の脳は、いろんなところで刺激しあって面白い反応が続出してます。
人が何気なくしている動作というのは、実は深い理由もなく今までそうしていたから、はじめからそうしていたからということが続いていることがほとんどなのでしょうけれど、ふと人のしぐさを見ると ? へぇ〜と思うことがあります。お箸の持ち方などは良い例でしょう。フランスにおいてはお箸を使える人が多くなかったりするので、まねごとで使おうとするにも、手本にする人がいないので、ものすごいことになっています。それでも その人の習慣になっているとそれなりに支障がなさそうに見えるのですが、どこかに無理があったりまず美しくはありません。(少々余談ですが、うちのオットは僕のお嫁さんは日本人だから、変なお箸の使い方じゃいけないだろうと思っているふしがあります。どこかで練習をしている形跡はないのですが、私といっしょに食事をするときには、綺麗に使う努力をしております。なので、ほんとに上手に使います。これはとてもいいことだと評価しています)何事も洗練された動きというのは、無駄がなく、しなやかなのですね。踊りに関しても実は同じで、見た目を真似てはいるものの無駄が多いために、故障につながったり、うまくならないなどと言った壁にぶつかってしまいます。

並んだ〜並んだ〜デザートの花がぁ〜

今日は常連のお客様の誕生日パーティー。これはぜひメニューに入れて欲しいと注文のあったうちのデザート Emotion Exotique (バナナのパンナコッタに マンゴのソース、キウイ メロン 苺でデコレーション)。小さなグラスとはいってもこれは良くできたプラスチック製です。使い捨てしてもおしくないし、作業に使う神経も少し気が楽です。通常の半分のサイズで一口タイプ。たくさん並ぶとよけい可愛い・・。ビュッフェ形式でテーブルに並べると、ものの3分ほどで消えてしまいました。おいしいものは皆さん よくご存じです。
 
仕事の合間

お茶を入れてほっと 一息。お客様のいなくなったレストランのおおきなテーブルを独り占めして ぼんやり眺めるのはやっぱりお料理の本。そして うとうと・・・お昼寝
 

何事も強く望むと実現につながるところがあるのは事実ですが、特にこの体を使う仕事というのは非常に難しいところがあります。強く望むとついついできるだけ早く実現させたい気持ちに拍車がかかります。すると無駄な動きを取り除く作業よりも、力任せで回数をこなしてしまえる体力ばかりがついてしまい、とことん体を痛めてしまうまで行ってはじめてこれではいけないと言うことになりがちなのです。これは特に日本でのことですが、バレエの難しいテクニックを幼いときにつけすぎる傾向が海外の指導者が日本人のダンサーを見て感じることのひとつに指摘されています。何事も 身に付く時期というのがあって、早ければよいともうのではないと頭ではわかっていても、まわりの友達や先生から刺激されるとどうしても早く何とかしたいと言う気持ちがつよくなるのでしょう。本当に職業として踊りを踊っていける人はほんの少しで、このヨーロッパのバレエ学校などでも卒業後の就職先が見つからず、途方に暮れているダンサー達が山ほどいます。体に関しては 向いている人というのがはっきりあるのでその人の努力以前に、厳しいですがレベルができてしまいます。とっても残酷な話ですが 事実です。後はそのレベルをどう受け止め、自分自身を他にない唯一のダンサーとして磨きをかけるかは、大げさかもしれませんが その人の「生き方」そのものが踊りに反映されていくように思います。有名ではなくてもすばらしいダンサーがたくさんいます。誰もが持つ自分の壁と向き合い、気持ちと体という二つの存在を自分の中で暖めている姿は、心に残るものがあります。こういうことを考えるにつけ、私はこの職業に携わり続けられることを幸せに思います。まだまだ先は長いですね。

 


19 mars 2007  
幸せな食卓
 
表紙の写真を変えて、Topicsの更新と思っていたら、また忙しく走り回る日が続き、間があいてしまいました。この庭の鉢植え、去年すばらしい花をたくさん咲かせてくれて、毎日ながめるのが楽しみで、それを名残惜しみながら、日本への里帰りをしたのでした。その紫陽花が2月の初めに芽を出して、日に日に大きくなっています。庭があるとそういうのがうれしいですね。出始めの葉はつやつやしていて、朝露もプルンと キラキラしてます。朝はまだちょっと肌寒くて、外に出るのを拒んでいるMichkaを無理矢理連れだし、庭のあちこちに芽を出している木の枝を観察。こういう時間が一日を頑張らせてくれる。

私の住むパリの15区と言うところは、韓国人が多く住んでいることもあって、韓国レストランがたくさんある。その中でも歩いて3分という距離にあるこのお店は、高すぎずとても気持ちの良いサービスで好きなお店のひとつです。私のお目当ては、実はメインの料理よりも、幾皿もついてくるナムルのバリエーション。色も味もバラエティーに富んでいて大好き。これに ユッケビビンバが 私の定番。このユッケに 卵の黄身をのっけてもらいます。じゅーじゅー音を立てて運ばれてきた鍋を、しばらくおいてから、勢いよく混ぜ、ふーふーいいながら、いただきます。ご飯が恋しくて、家で作る元気のない時は、いつもお世話になっています。って 書いていると また食べたくなってしまうのです。
春だよ!

例年よりも暖かいので ちらほら 桜まで見られるようになりました。今年はほんとに早いですね。天気の良いときもあるけど 雨もよく降ります。うっとうしいなーと思っていたら、こんなところで 喜んでいる鉢植えがいました。やっぱり雨も降らないとね もうすこししたら 庭で お茶が楽しい季節です。
 
オットの店で仕事を始めたときから、ささやかながら自分なりのこだわりがあります。それは付け合わせ、特に野菜です。私自身が外食をするとき、そのお店を知るためのひとつの要素でもあります。メインの料理には一工夫はあっても、付け合わせの何でもないサラダがぐったりしていたり、色が悪かったりすると、かなりの減点になります。日頃からそうであるため、いざ自分が作るとなると手を抜くわけにはいきませんから、野菜も業者に頼まず、自分で買い出しに行きます。すると、八百屋でも売りにしている野菜がそれぞれに違っているのがわかるし、新しく野菜が入荷される日の何時頃にいくといいかとか、いろんなものが見えてきます。そんなことで、料理に使う野菜だけで、3軒の八百屋をまわります。厨房にもどると、野菜の状態を見て、元気な状態を保つようにいくつかの方法にわけて保存します。ちょっと元気がなかった野菜も、2,3時間もするとちゃんと元気になってくれたりします。野菜は生きているのですね。仕事をし始めた当初は、サラダにそれまでの店で使われていたドレッシングをそのまま使っていたのですが、どうも 戻ってくるお皿を見るとサラダがそのまま手つかずで残っていることが多く、これを何とかしなければと、あれこれ考えていたある日、夢に見たんです。細かくは覚えてはいないものの、こんなかんじだったよなーーと 翌日 厨房で実験を繰り返すこと30分ほど。お皿に盛りつけをする直前に、和えます。それもやはり手を使って混ぜ合わせるのが一番です。サラダごときでこんなに必死になるのもおおげさだなと、その日は誰にもそんなことを言わず、料理を出していたら、よしよし・・ みんな食べてるぞ やっぱり反応があるよ〜と ひとり喜んでいたら、サービスの子が Chouchou!お客さんがサラダのこと聞いてるよ!っていうじゃないですか!メインの料理もおいしいけど、このサラダ最高においしい!と言ってくれるじゃないですか。試したその日にそんな反応が、3度くらいありました。それ以来も何度か改良を繰り返し、レシピが安定し、今は定番の脇役になっています。グルメで仲良しのAYAKOが来てくれたときの、感想も野菜がとびきりおいしいと言ってくれたのがすごくうれしかった。ちゃんと 伝わっているなー そして いろんな感謝の気持ちが自然に感じられて そういうときは 疲れが吹っ飛ぶのです。ちょっとグルメな人なら、そのこだわりがすぐにわかるらしく、やはりつい最近も一人の女性が、これを作った人と話したいとご指名があり、その感動ぶりは作った私本人がびっくりするほどのものでした。彼女曰く、初めての味にもかかわらず違和感がなくすばらしいバランスがとれている味と表現してくれました。確かに、酸味をどういう方法で抑え、油っぽくなくそれでいてうまみがあるもの。少しづつですが、甘み・酸味・辛みどこにポイントを置いて、バランスを取るかという味の出し方が 面白くなってきています。パリには いろんな国のひとが住んでいるので、手に入る材料もバラエティー豊かです。今は小さいなスパイスの店を見つけると ついついのぞいてしまいます。料理の奥深さに惹かれつつ、私らしさの行方を楽しみたいと思っています。
 


01 mars 2007  
私の好きな被写体
 

 

らせん階段

アンモナイトのような綺麗な曲線を描いているのは 古いアパルトマンの狭いらせん階段を下から最上階の6階に向かって覗き込んで写したものです。階段をのぼっていると目眩がします。でも 古いまま今も生活に馴染んでいるのがいいですね。


 

携帯のデジカメを、常に持ち歩いているのでなにかというとこうして写真を写すわけです 。右の写真は、休みの日曜に散歩がてら出かけたときに、通りがかりにあった友人のお宅。もしや?と突然お邪魔したときのものです。1年前にこの家を買ったときは、ぼろぼろのこれからどこから手をつけようと言う状態だったそうで、二人のこつこつと続けた成果が現れていました。本当は撮りたい被写体が一杯で、興奮していたのですが、いきなり訪ねたところにそういう行動は失礼だと思い、お願いしてこの階段だけ取らせてもらいました。これは2階の寝室に上がる階段です。まるで雑誌に出てくるような素敵なお宅です。パリの中なのに、田舎の家のような素朴な家具だったり床の材質だったりするかと思ったら、ユニークで現代アート風の斬新な空間があったり、ちょっとした美術館のようです。窓からはいる自然光をうまく利用した照明の使い方、さりげないドアの取っ手や スイッチ類が こだわりを見せていました。奥様はつい1週間前に出産されたばかり、そして歯医者さんです。ご主人は映画を作る仕事をされています。彼らが企画するパーティーに招待されるとその交際範囲の広さに驚いてしまいます。好きなものに囲まれて生活をする、ほんとに贅沢ですね
フランスに来る前にフランス事情という種類の本で、フランス人の家を訪ねるときはランデブーをとらないと会ってくれないなんてまじめに書いてたけれど、オットの知り合い関係ではそんな人ほとんどいません。相手との親密度にもよるんでしょう。日本で言う本音と建て前のようなつきあいが少ないフランスは、人付き合いもひときわ風通しが良いです。私も少しずつそういう影響を受けているようです。こうして突然伺ったのに、何の気負いもなくグラスを私たちに差し出し、「これさー つい最近見つけた掘り出し物だよ うまいよー」と赤ワインを注いでくれる。レストランでオットといっしょの仕事を始めてから、人の家を訪ねることも少なくなっていたので、そういうふれあいがより豊かに感じられた瞬間でした。フランスで生活を始めた頃、フランス人が堂々としていると感じたのは、常に人をもてなし、ありのままの自分を人に見てもらうことそのものを誇りに思っている、そういうことではないかなと今思います。そういう生き方は好きだな。世の中たいへんなこともいっぱい。だから気持ちだけでもそういう風通しの良い凛としたものでいたい。

   


26 Fevrier 2007  
お披露目
 



薄切りの豚肉と白菜の重ね煮 スープ仕立て
日本語なら何とか思いつく料理名もフランス語では簡単にいきません。これは料理を見てもらって、前回のTopicsで紹介したクマさんシェフに、つけてもらいました。だしは京風でしつこくないけれどしっかり味の付いたもの。嫁入り道具に持たせてもらった母が使っていた日本の野菜の型抜きをつかってにんじんを桜の花に、緑はクルジェット(日本ではズッキーニって言った方が良いのかな?)の皮だけをかつらむきにして細切りにし、サッと湯がいたもの。季節的にも ちょっとおひな様の雰囲気です。
前回に引き続き、私がお店で出しているお料理を手前味噌ですがご披露させていただきます。な〜〜んて 書きながら照れてるぞ! ヒッ! 料理の写真は意外に撮るのが難しくて、実際に専門の方のお話も色々と聞いたことがあります。おいしそうに写すために手を加えるテクニックがあるようですが、私はひたすら数を撮ってチョイスする、このパターンのみです。午後のほんのわずかな時間、ちょうど良い光が入るので、その時間にあわせて料理を作りこうして撮影しているわけです。ちなみにこの下のチョコレートのケーキの写真でも120枚写して選んだものです。もう 偶然に近いまぐれのショット!実際よりも更においしそうに写ってるかも?!前のお店をやめてからは、仕事をしていても教えてもらう人がそばにいなくなって、自由ではあるけれど、きっとほんとのプロはこういうときに無駄な時間を使わずに簡単にやってしまうんだろうなと言うことが、しょっちゅうです。失敗の繰り返しも乗り越え、それでもなんとか店の主人であるオットからOKが出たときは、うれしい。作らない人ですが結構要求することは厳しいです。あたりまえか?サービスでお料理をお客様に運んでくれる女の子が、私の料理を運んでいくのはうれしいと、つい先日、そんな風に言ってくれました。何かが伝わっているかなと思いました。プロの料理と主婦の料理、確かに違うと言い切れる部分はあるものの、私はあくまでも主婦の感覚、家庭料理のあたたかさを大切にしたいなと思っています。実は、前回も書いた厨房で週末の忙しい時期だけ手伝ってくれる若者が、そのことを書いたその日の仕事で、ギブアップ!早、こんなたいへんな仕事ついて行けないということなんでしょう、来なくなりました。あれれ・・・・あんなに必死で仕事の説明をしたあの労力を返して欲しいと思うまもなく、私に新たな試練。今度、来た子は17歳、学校もろくに行かず、仕事もしないでいるという時々店にも来る子。いったい何日続けられるんだろうと、思いつつこの2週間何とかついてきています。性格が素直なところが唯一救われるのですが、目は離せません。見た目はほんとにきりっとしていてタブリエをつけると私も嫉妬するほど似合うんである。そんな苦労話も、また書きたいと思いつつ、とりあえず続けて欲しいと願うばかりです。ちょうどこんな息子がいてもいい歳なんだなーと思うと、色々思うんですわ。若者よ!夢を持ってくれ!夢中になれば 夢はいつしか現実になるものよ。このおばさんみたいにね 仕事しないでお金があるなんて夢は、さみしい・・ ほんとにそれが一番幸せなのかな? そういう意味のプラス思考が フランス人に少ないのは残念。いやー フランスだけでもないか、楽(ラク)してお金儲けより、楽しくお金儲けのほうがいい。たまに そういうことがあるとうれしいけど、やっぱりあんまり興味ないなわたし。それよりこの次やりたいこと考えちゃう。やっぱり 一杯写真撮ることかなーー。なんで いつもしたいことが一杯なんだーろー?  

茄子の味噌仕立て
フランスの茄子は 大きくてちょうど賀茂茄子のようです。大きいからと言って大味ではなくとてもみずみずしくておいしく、これがほとんど年中手に入ると言う環境です。大きく輪切りにした茄子をくりぬき、一口大に切った中身と皮を高温でサッと揚げ、ニンニクのきいた西京味噌をソースに仕立て、お出しといっしょにいただくこの一品。見た目もちょっとケーキみたいで、楽しいでしょ?


左の写真、何のことはない 豚の角煮なんですが、これもフランス語名に困りまして、えーい!これで行こう!と オットがつけました。豚バラ肉の Haru風 私のはるみと言う名前をそのままつけちゃったわけ!これって どんなお料理?とお客様に聞かれることは間違いありません。サービスをしてくれている人たちにも食べてもらい、作り方の説明をし、それをお客さんが興味深く聞いてくれるように、彼女らの工夫をプラスして一生懸命私の料理を紹介し、売ってくれています。前菜として、歯ごたえをかすかに残し湯がいたいんげんに 小振りでおいしいじゃがいもを添えました。日本人ならこれにご飯と汁物があれば十分な感じです。煮込む時に加えたゆで卵は実は実際にはついていません。これは 私が こっそり厨房で食べるんです。このくらいのご褒美いいでしょう。おいしいよ〜〜ん

来月から3ヶ月間発行されるパリの15区の小雑誌に、うちのレストランの広告が出ます。その出版先のかたから、店のメニューのどれかレシピを公開してもらえませんか?と言う依頼に、そんなもの教えられるわけないじゃないですか!と 一度は断ったものの(ここで ちょっぴり夫婦げんかあり オットのまぁまぁ そこを堅いこと言わず・・・となだめられたわけです) 仕方なく、これならということで チョコレートのケーキのレシピを載せることになりました。撮影はしてくれると思ったら、お願いしたいと言うことで、撮影したのがこれ。(そのうち撮影費ももらうぞ!)
なかなか綺麗に撮れて満足です。素朴ながら、人肌に温めると内側がとろーっととろけるタイプのケーキです。しかし、カロリーちょっと高めです。



 

19 Fevrier 2007  
なんだか やばい。楽しくなってきたぞ! 
 
あこがれの君

私が現在、師と仰いでいる 料理人  
そして うちのレストランの常連 クマさんみたいに大きくて 小さくない私が抱きつくと頭の位置が胸当たりまでしか届かない。南仏出身の彼は いつも朗らか イライラしたところを見たことがない。これが 私のひとまわり下の 同じ申年生まれときている。うちに来るとまず厨房の私にがんばってるかーー!と のぞきに来る。私が仕事中は冗談が通じないほど集中しているのを知っているので、”真剣勝負だぞ!厨房で ニヤニヤなんかできないぞ!と ちょっと嫌み混じりの冗談で私を笑わせてくれる。うちに来るときは ただのお客さんで ほんとに うれしそうに何でも食べてくれる。うれしいねぇ〜〜 いつか 1日でいいから 仕事をいっしょにしてみたい!(レベル違いすぎるぞ!)





食べた!食べた! これから冬眠に入るのかてなほどに、堪能しまくりの2日で、我が家のエンゲル係数 限界を超えています。そんなことで本日は、私のおなかの中に収納された料理の数々、ご紹介しましょう。
 
 Soupe

すみません・・。なぜか そんな言葉が出てしまいそうなおいしさ。(こんなものいただいて いいのでしょうか)これはかぼちゃのスープ でも ここに沈んでいるのは かすかに火の通った プリプリのホタテ貝 そして 浮かんでいるのは もちろんトリュフです ごめんなさい・・
 ブダンのパイ包み

ブダンは BOUDINS こう書きます
ブダンは「血のソーセージ」と言われていて、豚の腸の中に、野菜と豚の血を入れて ぐつぐつ煮込んだ究極の逸品 ちょっと敬遠されがちな印象がありますが、上質ものものはやはり味が深く、うまみがしみこんでいます。一般的には 果物のリンゴと合わせて料理することが多いようです。それでこれは 薄いパイ生地にそのブダンとリンゴが包まれていて、Betterave rouge 日本語で言うビート あかカブ 砂糖大根 なんてことになるのかな これがサラダになって下に敷いてあります。店に到着して シェフと挨拶をし おすすめを聞くと 間をおかずに これにしてごらん! うまいよ と かえってきました。期待を裏切らず その言葉通りの すばらしい一品でした。
鴨の肝といんげんのソテー

この手の料理 意外に少ない気がします。いんげんの火の通り具合がうれしい歯ごたえ、新鮮な鴨の肝が 生きています。ここのシェフの塩加減のうまさが 引き立っていました。シンプルに私好みです。 

牛タンの煮込み

少し塩のきいた柔らかい煮込みに付け合わせについているこのジャガイモが 特別の産地から取り寄せているというもの。サツマイモまではいかないけれど、ほのかな甘みが この牛タンと絶妙なバランスです。仕事仲間の気心で 大食いのオットのために 小さめの一皿が この上にプラスされています。
実はこの後に 究極のバニラアイスクリームをいただいております。もう写真なんか写している状態ではなく胃袋に入ってしまいましたので、画像なしです

Carre d'agneau 子羊のグリエです
写真を心持ち大きく載せたのは、その感動をよりリアルにお伝えできるかと思ったからです。もう  説明はしません。

最高のおいしさでした。
肉そのものがうまいところにもってきて、火の通り具合絶妙、ソースと付け合わせのバランスも非の打ち所のない。これは、後々にも忘れられない味として私の中で存在し続けそうな料理です。その付け合わせは ジャガイモのグラタンが別皿に そして写真では見えませんが、肉の下にきのこのソテーがたっぷり。

 

気が引けますが

自分のサイトだからできること
師匠の料理といっしょに並べるにはレベルが??ですが これが目下 うちの店の 大人気メニュー 私の海老餃子です
えーい!この際 餃子の裏側もみてもらいまひょ

同じ餃子の写真をいくつも並べてどないすんねん!っていわれそうなんですが、すんません。見せたいんです。この手作業と気合いの入った焼き具合。表情がでてるでしょ?ね? 意外に餃子をおいしそうに写すのは難しかったぞ!
でも これが 自分で言うのも何ですが おいしいです。料理人の本職の方々からも絶賛されて Chouhou ちょっとばかし有頂天です
   
Veloute de poireau et bacalhan

目の前で スープを注いでくれるんです。
ポワロー(西洋ネギです)をベースにしたスープに、お皿にのっているのは、鱈をこまかくしてテリーヌ状になっているもの。これが ほんわかやさしいお味です。

これまた皆さん すみません 

トドメの一発

実はうちのレストランで出すようになったデザート(今 Top のページで 写真になっているもの)、左上のシェフと息がぴったりの同じここのレストランのデザートを担当しているパティシエが、私のがんばりぶりを見て「じゃぁ なんか おいしいデザート考えよう!」と うちのオリジナルとして 考えてくれたものなんです。その彼は 日本で そして今は世界で注目の ピエールエルメについて仕事をしたという方。なるほどそうだったのかと思わせる繊細なデザートは 私の大のお気に入りだったので、この上ないものすごくラッキーなことです。休みの日を使ってうちの厨房にきて、教えてくれたんですよ。話が長くなりましたが、今日のメイン料理の後、デザートの厨房に顔をのぞきに行った私を笑顔で迎えてくれて、メニューの説明をしてくれた後に、なんと 3つものデザートが運ばれてきて たいへんなことでした。それが おいしくて 涙ものです。この写真人間が写っていませんが 私とオット そして 仕事一段落したクマさんシェフが 合流して 3人で もう入らないと!言いながら デザートを食べまくっているところです。

 

今日のTopics のタイトルの意味が 内容とつながっていませんでした。必死で仕事に取り組んだこの1ヶ月半ほどですが、まわりからの反応も上々、基本的な仕事のリズムも出てきて、まわりに振り回されるばかりではない自分のペースを作れるようになってきました。こういうパターンに入ってくると私の本領発揮。自分で言い切るのもなんですが、長年生きてきたのでここまで来ると、自分のことも客観的に見えるというのが今までの経験としてつかみ取れます。ただ調子に乗りすぎず、今の調子を保ってこつこつ仕事をすれば、より自分らしいものが、できるんじゃないかと思っています。

しばらく冬眠したいのですが、今週は 豚の角煮に取り組みます。フランス人にどこまで受け入れられるものでしょうか?では 仕事に行きます。

 

 

 


02 Fevrier 2007  
1ヶ月の手応え
 



前回のTopicsでものせたメニューですが写真が
今ひとつ気に入らなかったので、撮りなおしました。
日中の自然な光の中で、写すとやはりうまく撮れるようです。

釘付け

Michkaが夢中になる番組 やはり 動物 昆虫が画面に映ると、じっとしてられないようです。かなり真剣に目で追ってあげくの果てには台から落ちそうになってまで夢中です。

前回のTopics では ちょっと 弱音を吐いていた私ですが、週末の大忙しの時間だけ、手伝ってくれる人が増え、その仕事内容や私のこだわりなど、最低限指導しなくてはいけないことも、何とかクリアーできてきて、自分の作る料理に集中できる環境になってきました。基本的に働くのは大好き!(休み優先、仕事はできるだけしたくないフランス人には理解しづらいみたいですが)とはいえ、仕事の内容が面白くないとやらないと言うところはあります。でも、かなり良い性格で、人が面白くないと思う仕事も、工夫で面白くしてしまえるところが多々あります。今まで管理不足だったと思われる細かい部分を少しづつ改良し、簡単なルールを作り、それらに効果が現れるかどうかを確認しつつ、また改良。そんな作業を1ヶ月かけてやってきて、スタッフとのコミュニケーションが、以前よりも増え、お互いに助け合う呼吸が見えます。でもこういうとき、言い出した人間が、どの位実践し手本を見せるかと言うところで、説得力も違ってくるので、ただひたすら、黙々と まわりの不足を黙って補う地道な努力が、かなりありました。やってみせる。これが何よりもの説得力です。ただ、やっぱり こういう仕事、浮き沈みがあり、こちらが意気込んでも、お客さんが入らなければ、何の意味もなく、全体のバランスがやっぱり大切になってきます。素人あがりの主婦がにわか仕込みでやり始めた仕事とはいえ、お金を払うお客様にとっては、関係のないこと。寛げる空間でありながらも節度がいるし、常連とはいえども、いろんな時があるし、見方を変えると、いろんな人のちょっとしたドラマが見え隠れする、そんな場所でもあるようです。そんな中、どうしても馴染めない部分、これも出てきます。仕事中の私は集中したいので、ほかのことを考えたくないのですが、フランス流の人とのつきあい方みたいなものがあって、ちょっと顔見知りだったり、友達だったりすると、私の仕事中にもかかわらず、フレンドリーモードに切り替え「いやーどうしてた? 元気?」と 目が合ってしまうとひと言二言話さないといけない雰囲気があります。遠目で会釈ですませたいんだけど、そうも言えず、一人挨拶をすると、となりのテーブル、またその向こうと、ひとつ会話をしてほかにしないわけにもいかずと言うところが出てきます。どうもこれが、仕事に集中したい私にとっては、本当に辛い。客商売だから当然とはいえ、厨房にこもりたいけれど、厨房の設計がかなりオープンにできているので、無視もできないというのがあります。初めの頃はいろんな部分に余裕がないという理由はありましたが、どうもそれだけではないようです。少しはこちらの習慣に順応しないといけないんでしょうが、これにはもう少し時間がかかりそうです。

ずっと気になっていた家の庭掃除。木の枝がものの見事に枯れ落ち、そのままになっていた状態ですが、昼間、そういう光景を見るにつけ、気持ちまで すさんできそうでいけません。家でほっとお茶を飲んだりして寛ぐときに、視界に入る庭が荒れていては、やっぱりだめです。ちょっと暖かだった日中に、30分ほどで綺麗に片付きました。これで春が来るのを待つばかり。去年植えていた紫陽花も可愛い芽を出しています。咲いてくれると良いけど。もう少したら、花の鉢植えでも買って楽しみたいです。

 

 

 



21 janvier 2007  
私の中で起こっていること
 
ある日の朝食

忙しすぎるせいか どこにいても落ち着かない。今日は ちょっとゆったりCafeで朝食
でも 新しく店に出すための料理のことで 頭一杯
Emotion Exotique

今週から メニューに追加された私のデザート その名は 
異国の衝撃
バナナのピューレを加えたパンナコッタがベースに 数種の果物をミックスしたソースに 生のフルーツを 彩りに 添えました。甘さグッと控えめで 果物の自然な味をできるだけ味わえるようにしてみました。なめらかなパンナコッタとフルーツの歯ごたえが楽しいデザートです。1度に15個作ります。でも 1日で 全部出てしまうことも。このほかに2種類のデザートが 増えました。これで ますます 店の手作りを売りにできるようになってきました。思い切り自己満足ですが、このデザートをおいているウインドーの前を通るたびに にんまりしています。だって おいしいだもん!!!これだけ食べに来ても 価値あるよ!!

Maquereaux a la japonaise

鯖の南蛮漬け(和風)に 添えるものに 悩みましたが、ひらめきで 作ってみました。タイ風の味付けです。ニョクマムやレモングラスをベースに ミント コリアンダー アニス などの香草がたっぷりで 食感があり 日本の方にも 新鮮な組み合わせに感じてもらえるかと思います。なかなか評判良いです。
昔なじみのカフェ

26年前毎日のように通ったCafe 今はがらりと 大人っぽい高級な雰囲気に。バレエの稽古の帰りに 店の前を通と”今焼けたところだよ!君の好きな カトルカール(シンプルなパウンドケーキ)!”って 声かけられたっけ 懐かしいなーー

何かをやり遂げて、一息つくと達成感とともに、やっぱり頑張って良かったと思えるのですが、これをそのさなかのある一瞬という区切りで、とらえると、ほんとうにこれでいいのか?もしかしたらいる場所が違うのではないか、今までの基準がふっと、崩れ落ちて自分の居場所が見つからない、そういうことが 何度となくもちろんあるわけで。そういう意味では、もともとのポジティブな性格に 似つかわしくない拒絶的な反応で、太刀打ちできなかったりする。そのギャップは自分でも驚くほどすごい。(急性情緒不安定)それは 長く続くことはないことがわかっていても、おきまりのように、自己嫌悪に陥ってしまう。ああーーまたかーー。長くて2日、短くて30秒。こういうことは 日本にいたときにも もちろん何度も経験していることですが、フランスに来てからは もう少し複雑であります。それが 言葉の壁とともに 私の脳の中の処理も 日本語で表現するときと、フランス語で 愚痴を言ってしまうときでは、処理の仕方に違いが出てきていることです。こういう現象は 非常に興味深いものであります。感情的になって グッと自分の中でそれらを取り込みもう一度よく考えるモードが日本モード 直感的にはき出してしまう フランスモード。無意識に使い分けし始めているようです。特にフランスモードで ストレートに言えてしまえるフレーズは まず私は 日本語で言ったことがないものがほとんどかもしれない。言ったことがあるかもしれないけど、それを聞いても 黙っておいてくれる人というのをちゃんと選んでいる状況を作っている場合。それがフランスでは そういうことを気にせずに 正直に言えてしまう。でも確かに すっきりはするけど、その後には 日本モードで それを反復して 同じ過ちは繰り返さないぞ!と 今あったことを振り返ることをしている。この処理をしないのが フランス人。おもしろいねぇ〜〜〜

やっぱり 厳しく 辛いものでありますなーーっと ちょっと弱音を吐いてしまいますが、あまりのたいへんさに、さすがの私も涙寸前でありました。誰にも会いたくない!ほっておいて欲しい きっと ものすごいバリアーがわたしの体から放出され、人を寄せ付けないすごいモードになっていたと思います。唯一 今の私が 信頼し この仕事の上で耳を傾けられる人 前にも書きましたが うちの店の近くにある 有名な ブッラスリー のシェフ。巨体に似合わず繊細で子供みたいに無邪気で、ここと言うときにポンという文句がやっぱり 私よりずっと上の人なんである。オットのこの店を私が任されることになったのを、一番楽しみに見守っていてくれる一人でもあり、常連でもあるその彼が、私の最悪の時にバーカンターにいて、おい!どうした! おまえらしくないぞ! とひと言! でもそのひと言が 私のどうしようもない気持ちを包み込んでくれた気がする。そう私らしくない!この私が一番わかっている。でもどうしようもない。バーカンターで 今日の厨房の嵐の様子を見てどうしたものかと困った様子のオットが そのやりとりを遠目に見ながら そのシェフが 私にアドバイスをしているのを心なしかホッとした様子で見ている。まー 1杯飲め! と ウイスキーをもらう。落ち着け! 前に進むことも大事だけど ちょっと引いて見てみるといい 君が落ち着きがなくなると それがすべてに影響してくるんだぞ! (うん わかっている・・・ でも 私 3年前まで ただの料理好きな主婦だったんだもん それが いきなりそんなこと言われたってさーーー)厨房には 魔法や偶然はない。計算された流れがあってこそ、それ以上のものができることがあるんだ。(・・・・・)君は ここで仕事し始めて どの位だ?「えーっと 2週間とちょっと」そんなの あたりまえじゃないか このたいへんさは 今の僕が 新しくレストランを始めたら 同じように超えなくてはいけない壁なんだぞ。みんなそうやってきているだ。だから 今の君が 落ち込むのは 普通のことだよ でも そこで どうするかというところが 大切なんだ。そう彼に言われると、なんだ 当たり前なんだ と 受け入れる気持ちになってきた。ずっとカウンターで飲んでるけど、お客さん達みんな喜んで帰って行ってるよ 心配するな! ほんとはな 俺は今ここで 飲んでる場合じゃない(夜中の12時) 明日 朝7時から 昼の予約の150人分の鯛をおろして 準備しないといけないんだ でもね どうすればできるか 今はわかってるから たまにはいいさ って 感じだよ。(私の目が点に・・ 150人分の鯛・・・ 失神しそうだ)たいへんだろ?生やさしくないさ この仕事。今君が 2週間でできていること 1年たってもできない人がほとんどだよ。「うそっ!」それが できる技量って言うのは 誰にでもあるものじゃない。(そんなものなのかなーー)向き不向きというのが あるらしい。私は それができる人間だと言うことを言ってるんだろうか。私は きっと できるようになるんだと思う。只今は 整理ができていない。何ができて 何ができていないのかを ちゃんと見て 方法を見つけると アイデアが出てくるんだろう。そう信じることにしよう。いつもそうだ。何かをやり始めると とことんやりたくなる性格。好奇心。そこに上乗せされるまわりの期待というのが、最近少々 うんざりというのも 本音なのだ。そこまでやろうとは思っていなかったのに 君ならできる!と言われてしまう。いやできなくても良いんだけど っていいたいときもある。誰でもできることじゃないからといって それをやらないといけない使命があるんだろうか。でも 確かに のせられて できてしまうのもわかる。こんなに短期間にここまで来てしまったから、そういう私の感情もおかしくないと思う。人生 山あり 谷ありって言うけど 私 山ばっかりな気がするけどなー  
とりあえず ここに 今も気持ち 書いたことで すっきりしたかも。

昨日の私の日記より 抜粋

昨日の疲労が 珍しく残り 何となく後味が悪い朝
気分転換もかねて BHV(東急ハンズぽいデパート) にいく
リュックサックの ましなのが欲しいと思っていくけど
スポーツバック風のものしかなく 断念
バーゲン中で 買ったのは ウイスキーグラス 2個
半額で いつもは 10ユーロのもの ずっしりと重くて 良い感じ。でも よく考えたら 家には ウイスキーが切れている 買わなきゃ!(財布を買ったら 入れるお金がなくなる よくある私のパターン)
それから オペラまで出て ラーメン定食を 食べる。塩ラーメンに チャーシューを プラスしてもらって ミニ焼きめしのセットにビール。ちょっと 気分 上向き(単純)
店を出ると 大雨
ビニール袋を頭にのせて パッサージュまで 何とかたどり着く
雨宿りのつもりで ちょっと散歩 そこで見つけたのが 手元をてらしてくれる小さな携帯ランプ 軽くて小さくて 優れものだ たったの15ユーロ 
12月でやめた前の店の最後の給料を たくさんもらったので 買い物しなくても 気分に余裕があって それだけで楽しい。
小振りになったので 京子(日本食 食材店)まで 行き
おかきとメロンパン1個 (自分へのご褒美)
家に戻ると どっと疲れが
仕事に行く気になれない
Daniel(オット)に電話で ミグエル(もう一人の料理人)が来ているかどうかだけ確認
ちょっと寝ることにした
でも また気になって 店に 行くことにする
昨日のたいへんさを 何とかしないとと 調理場に 私の手伝いをしてくれる若い男性を 調達してくれる
でも 仕事直前に 来てもらっても 私自身がしないといけないことがたくさんある上に 1から説明しないといけないのは またしてもたいへんだし どんな仕事をする人かも全然わからないのはなーー 困るぞーー と 私の反応は いないほうがいい 一人の方が良い だったが 結果的には まぁまぁ いけるかなという感じ 掃除や 下ごしらえなど 目さえはなさなければ 第1日目の今日は なんとか クリアーできている。要求したことを 完全にできていなくても ある部分は 許したり 私が その後を補うことで 相手の存在を 認めてあげないと いけないなと 思う。自分は今そんな相手のことを考える余裕がないのに そういうことも 考えてしまう(苦労性)頑張れ Chouchou!!
アムザがその彼の名前 アルジェリア人 11年前に フランスに来たときには 全然話せなかったそうだ
パティシエが彼の仕事 一応は 厨房にいたことのある人だと言う感じがわかってホッとする。話を少ししたが フランスというかフランス人とうまく馴染めないという少し複雑な気持ちがあるようで もう少しここでがんばって いずれは 国に帰る と話している 24歳かーー 
言っちゃ悪いが なんて言ううだろう 根っこの太さみたいなものが なくて 若いけど 一寸枯れ気味 な感じ。そう若々しくない印象がする。精神的に傷つくことが 多かったりすると 知らないうちに 希望が薄れてきて そんな風になったりするのかもしれないなー。根っこの太さは ある意味 自分で そういう自己嫌悪や 傷つくことに対しても 補ったり 自分を勇気づけたり 自信を持ったり 誇りを感じたりすることで 自給自足できる能力が 必要なのかもしれない やっぱり誰も助けてくれないのは 事実だからね 良くも悪くも 自分次第といえるかもしれない 人を見ていると 自分が見えてくる。自分では強いと自分のことを思わないけど 自分のこと嫌いじゃないし まず私が好きになってあげないとなーー なんてことを 仕事の後 ふと思って 何とか気持ちを取り戻せた気がする
明日は やっとの休み 無我夢中の 初仕事から もう少しで1ヶ月かーー 自分の肩書きは やっぱり 踊りの先生でいたい。でも 今の所 完全に 料理人 になっている。これが なんだか いまだにぴんと来ない。お客様の多い 一家の主婦的な感覚が強い。

 

昨年の暮れに案内させていただいた オリジナルカレンダーですが、このサイトを見てくださってる方が手軽にご自分でプリントできるものを作ってみてはどうかという身内のリクエストで 作ってみました。A4サイズの用紙(できれば 少し厚めの 写真用マットタイプのもの)で 写真を印刷するモードで プリントしていただくと大丈夫かと思います。初めてもこころみなので、どなたのパソコンでも大丈夫ですとは、保証しかねますが トライしてみようかなと思われる方は どうぞ やってみてください。この下の 鉛筆のボタンをクリックして画像をご自分のパソコンに保存してから 印刷してみてください。できるだけ綺麗な画像を使いたくて 結果的にはファイルのサイズがかなり重く、画像取り込みの際、時間がかかってしまうようです(私のパソコンで4分かかりました)パソコンに負担がかかりすぎる場合には ご遠慮いただく方が良いかと思います。ご了承ください。よろしくお願いします。




 


08 janvier 2007  
新年 そして Chouchou Chef 出動
 
芸術の街

パリの街を散歩するときは、足下からはじまって、建物の最上階に至るまで、見るものがたくさんあります。これもそういう例。美しいマロニエの葉をエントランスにかたどった古い建物

皆さん!


今年も たくさん笑えることが ありますように!
健康にだけは気をつけて、やりたいことやりましょうや  ね?
わたくしは 2001年の1月15日に パリに移り住んだんですね。もう、そんなになりますかー
で、暮れに報告していましたように、オットのレストランでの厨房デビュー 1月3日に無事致しました。(汗・・・)Parisに来た当初に、誰がこんなこと予想したでしょう。家族のみならずこの本人が 一番驚いているのかもしれません。もちろん手放しでそのことを喜んでいる場合ではなく、日々 まだまだ 覚えていかないといけないことが山のようなのですが、どんなにたいへんでも、ちょっと夢が叶うと言ううれしさは、その苦労をチャレンジと言う言葉に代えてくれるものです。以前は 料理を作っていても 食べているお客さんと接する場がほとんどなく、反応を身近に感じることができませんでしたが、今はそれが手に取るようにというか、そのお客さんの方が 厨房に 感想を述べに来たりします。これは 時に 迷惑であったりするのですが 言わずにいられないと言う風に受け止めると、料理人冥利に尽きるわけで。でも、次々の料理を計算しながら、作っている最中に、振り向くと知らない人がいたりすると、びっくりするんですわーー。それだけうちの店の厨房が オープンな作りになっているのもあるのですが、まーすごいです。厨房で料理していると 徐々に お客さんの会話が弾みだし、どういうんでしょう 空気が動き出始めます。そしてお皿にナイフとフォークがあたる音がし始め、それらが混ざり合って、微妙なリズムを作り始めます。これが エンジン蒸かさなきゃ!の合図。サービスをしてくれているセシルも、私が厨房に入ったことで、いろいろと気遣ってくれます。少しゆっくり注文を言ってくれたり、お客様の反応を即座に伝えに来てくれたり、(どうでもいいんですが、今パソコンで文字を打ち込んでいるなかおおきなハエがですね、旋回してるんです。私のまわりをね。気が散りますね。かなり長くこのあたりに生息しているようなんですが、イライラしますねー)スタッフが仲が良いことも、お店にとっては大切な要素です。

 

 

 

さて、昨日の 初めての休みの日曜は、パリの日曜版の新聞にうちの店が写真入りで紹介されたので、今日もその反応が出てくるでしょうかと言うところなんです。新聞での取り上げ方は、ある著名な料理人がおすすめの安くておいしい店を紹介するというような感じです。その昨日はオットの誕生日だったりして、彼も こういう偶然も何かの暗示と 気合いを入れている様子です。で、私は今日は自分の稽古(踊りの)に出かけます。これも良い切り替えになります。でもその後、すぐに厨房に入らなくてはいけなくて、バタバタしそうですが、これも また少しずつ慣れていくでしょう。

新製品

たばこに新しいバージョンがでています
観光に来る日本人にも受けるかもしれません デザイン的にも いいじゃありませんこと?ひらがなって 日本人が見ても美しいですね フランス人もよく真似たがります
太文字で書かれたフランス語 健康に気をつけましょう なんて 日本のようなやさしいフレーズではございません。「吸ったら 死ぬぞ!」そのままだよーー これでも たばこ吸うひと減りませ〜ん 売りたい! 吸わせたくない! 一生やってろ てな 永遠の戦いですな

 
le journal du Dimanche

こんな感じで 掲載されましたよ。
おしゃれ談義

はっきり言って、この女性達 私がカメラを向けても 気づかない状態で、話に夢中でございます。そんなデございましたので1枚失礼いたしました。

行き着くところ やっぱり これですか !

AMOUR

新しい厨房にある伝言ボード 買い出しするものや 今のメニューなど 書いておくところ 難しい顔をして飛び込んできたオット 用件を忘れたんだか 複雑な顔をして こんなもの書いていきました。まっ いいか!

カフェで食事をしていると、聞こえてくる会話。
「ねぇ あの人 ほら シルヴィーってしってるでしょ? 彼女 51歳よ! 」 (なんだ わたしの歳じゃねぇか・・)「信じられないわよね あの若さ」「センスがいいしさーー」「体つきも若いわよねーー」・・・延々と続く 彼女のまわりにいるらしき若くて綺麗な人を持ち出しては、ダイエットの方法だの、綺麗に見せる方法だの 見かけの話ばっかり。わたしはこんなことに気をつけてるのよー ってのを 自慢げに話している本人は、見てくれよりも会話が完全におばはん。大声で言いたい!ほかに心配事ないんかい!  やっぱり人間 中身じゃないの? 歳を取るって、そんなに抵抗あるんだろうか。いいじゃない 歳いったってさ。それより それまで自分が生きてきたことに誇りもてるような信念が深みとして、顔や仕草に出ても良いじゃない。でも、きっと そうは見えないんだろうね。昔、一人暮らしが長かった頃、仕事を終えて、一杯飲みに 行きつけの店に行くと、60近い女性が、お酒を軽く飲みながら、カウンターで 新聞を広げているのが、すごく格好良くみえて、やっぱり仕事できる人っていいなーと 感じたのが私なんだと思う。確かに私は色気に欠けるので、今くらいから逆に開き直ったりしないようにちょっと気をつける方が良いなと思うけど、いくら見かけよくしても、会話があれじゃねーー。フランスで久々に わりに質の低い会話を、大声で それも 私 こんなことも知ってるのよ!を 自慢しながら しゃべってる軍団を見た。違う意味で 興味深かった。そのまま 横にいるオットに、ほかに話すことないんだろうか?と 愚痴ってしまった。こういう会話は 男性よりも、同姓の私の方が 耳障りなようだった。自分の磨き方もいろいろあるんだろうね。人目を気にせずどこでも化粧する女性と同様、デリカシーに欠ける気がして、どうもいけません。どう見えるかを気にするのなら、今話をしている姿や 化粧をしてる姿がまわりからどう映っているかを気にした方がいいんじゃない?? どこか矛盾していて、結局 彼らは受け身で自分自身がないように感じるのは私だけでしょうか。いつだったかバス待ちの時に見かけた80近い老婦人が淡い色合いの清潔な装いで、ふと見るとうっすらピンクのマニキュアを綺麗にしているのを見て、私まで胸がキュンとして、素敵だなと思った。私も 70過ぎたらマニキュアしようっと!ちなみに 料理が仕事になってから 手のお洒落はできなくなった。保湿クリームが精一杯の現在です。